「WEBマーケティング」は、ビジネスにおいて重要な役割を持つマーケティングの一つです。
一方、WEBマーケティングについて「そもそも何なのか?」「どのようなものがあるのか、またどうやっておこなうのか」という疑問を持っている方も多いかもしれません。
そこで今回の記事では、これから始める方向けに基礎知識から手法や手順、おこなう際のポイントなどをわかりやすく解説していきます。WEBマーケティングについて理解を深めたい場合、ぜひ参考にしてみてください。
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WEBマーケティングとは
「WEBマーケティング」とは、WEBを中心におこなうマーケティング活動のことです。WEBマーケティングでは、販売やブランディングを促進するため、WEBを活用したマーケティングの仕組み作りをおこないます。
WEBを利用しているマーケティングはすべてWEBマーケティングの範囲に入り、SEO施策やリスティング広告、SNS、メールマーケティングなど、多岐にわたる幅広い手法があります。インターネットが普及したことによって、WEBマーケティングは企業のビジネス戦略に欠かせないものになったといえるでしょう。
デジタルマーケティングとの違い
「WEBマーケティング」と混同しやすい言葉として、「デジタルマーケティング」があります。デジタルマーケティングは、デジタル技術やデジタルデータを活用したマーケティング全体のことで、WEBマーケティングもこのなかに含まれます。オンラインだけでなくオフラインのマーケティングも含まれますが、デジタルマーケティングの多くはオンラインでおこなわれるため、実際はWEBマーケティングと同様の使い方をされる場合が多いようです。
ただし、デジタルマーケティング特有の領域としてデジタルサイネージやビッグデータ、AIなどがあり、WEBマーケティングよりもターゲットユーザーや戦略の幅が大きい点に留意しましょう。
WEBマーケティングが必要な理由
現代社会では、多くの人たちがインターネットを使って情報収集や購買活動をおこなっています。総務省が令和4年5月に発表した資料では、「インターネット利用者の割合は、13〜59歳の各年齢階層で9割を超えている」とされています。
また、スマートフォンの普及も進んでおり、「スマートフォンの保有状況は、世帯の保有割合が88.6%、個人の保有割合が74.3%と堅調に伸びている」とされています。
そのため、ECやWEBサービス、ホームページなどのWEBを活用したマーケティングが企業にとって大変重要となっているのです。
WEBマーケティングのメリット
では、WEBマーケティングにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
主なメリットは下記の3点です。
- 実行・改善までのスピードが早い
- コストを最小限に抑えられる
- 具体的なターゲティングが可能
それぞれについて解説します。
実行・改善までのスピードが早い
WEBマーケティングは、実行・改善までのスピードが早いことが大きなメリットです。
例えば、WEBマーケティングで利用する機会が多いインターネット広告では、新聞や雑誌などの紙媒体の広告に比べて圧倒的に早い配信が可能です。紙媒体では、入稿〜印刷〜配送といった物理的なリードタイムが発生するほか、連絡や確認の手間もかかります。
一方、インターネット広告では、管理画面から簡単に申し込みができ、配信まで一人でおこなうことができます。また、広告の効果を数字で明確に測定・確認できるため、スピーディーな改善も可能です。
コストを最小限に抑えられる
WEBマーケティングは、基本的にデジタルで完結し、物理的なものや人の手が必要にならない点が特徴です。そのため、コストを最小限に抑えられるメリットがあります。オフラインでのマーケティングと比較すると、かなりリーズナブルだといえるでしょう。
具体的なターゲティングが可能
ユーザーとWEBを通じて接点を持つWEBマーケティングでは、どこを何回クリックしたかといったアクションをはじめ、趣味や興味、困りごとに関するさまざまな情報データの収集が可能です。そして、このようなデータを利用して、具体的なユーザーの「ターゲティング」ができる点がメリットになります。
ターゲティングとは、情報をもとにターゲットを絞り込んで広告を配信することです。マーケティングにおいてターゲティングは大変重要な手法ですが、WEBマーケティングの場合、より細かく深いターゲティングができ、適切なターゲットに効果的にアプローチが可能です。
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WEBマーケティングのデメリット
WEBマーケティングには多くのメリットがある一方、デメリットもあるので、確認しておきましょう。
ここでは、2つのデメリットを取り上げて解説します。
一定の知識とスキルが必要
WEBマーケティングを適切におこなうには、SEOや広告運用、分析など一定の知識とスキルが必要です。これらを習得するには時間と労力がかかってしまう点が、デメリットになるでしょう。
また、一度習得すればよいわけではなく、新たなデジタル技術やトレンドの変化の激しい情報を把握して、常にアップデートしていかなければいけません。
担当者にトラブルへの配慮が求められる
WEBマーケティングでは、情報漏洩やプライバシー侵害、法律違反などのトラブルが発生する可能性があります。特に近年では、不適切な対応や価値観が原因で、いわゆる「炎上」に発展するケースも増加しています。
そのため、WEBマーケティング担当者にはこれらのリスクに対して十分な配慮が求められるでしょう。知識やスキルを身につけるだけでなく、ネットリテラシーについても学んでいく必要があるのです。
WEBマーケティングの手法
WEBマーケティングには、さまざまな手法がありますが、「認知度向上・集客」と「顧客育成・ナーチャリング」の2つの施策に分けることができます。
ここからは、それぞれの施策別の手法について詳しく解説していきます。
認知度向上・集客
まずは、自社の商品やサービス、ブランドの認知度を高めて集客し、新規ユーザーの獲得につなげる施策のもとでおこなわれる手法を紹介します。
主な手法は次の5つです。
- SEO(検索エンジン最適化)
- インターネット広告
- コンテンツマーケティング
- SNSマーケティング
- ウェビナー
それぞれについて説明します。
1.SEO(検索エンジン最適化)
「SEO」は、検索エンジンの検索結果で上位に表示されるように、WEBサイトの構成やコンテンツを最適化する手法です。自分のサイト自体を改善する「内部施策」と、外部のサイトから被リンクを集める「外部施策」の2種類があり、これらによって自然検索経由での集客を向上させることができます。広告費などをかけずに集客ができるため、大変効率的な手法といえるでしょう。
2.インターネット広告
「インターネット広告」は、Webサイトや検索エンジン、SNSなどを利用して、ターゲットに合わせた広告を配信する手法です。テレビや新聞のマスメディアに掲載する広告と異なり、データをもとにして配信対象を絞り込めるため、費用対効果が高いという特徴があります。インターネット広告の種類として次の4つが有名なので、確認しておきましょう。
- リスティング広告:検索結果に表示される、検索されたキーワードに関連する広告
- アフィリエイト広告:広告主と提携し、商品やサービスを紹介する成果報酬型広告
- SNS広告:TwitterやInstagram、YouTubeなどのSNSプラットフォーム上で表示される広告
- ネイティブ広告:サイトのコンテンツに溶け込む形で表示される広告
3.コンテンツマーケティング
「コンテンツマーケティング」は、ブログや動画、SNSなどのコンテンツを作成し、ユーザーに有益な情報を提供することで、認知度向上や集客を目指す手法です。商品の販促とは異なり、「ユーザーが読みたいと思えるコンテンツ」を発信して、サイト自体へのアクセス数を増やす仕組みになります。
4.SNSマーケティング
「SNSマーケティング」は、TwitterやInstagram、FacebookなどのSNSを通してユーザーとのコミュニケーションや情報発信をおこなうことで、集客や販促の仕組みを構築する手法です。
主なSNSプラットフォームとして下記の6つがあります。
- LINE
- TikTok
- YouTube
SNSを日常的に利用している人は多いため、積極的に活用すべきマーケティング手法だといえます。
5.ウェビナー
「ウェビナー」は、オンラインでのセミナーやワークショップを開催することで集客につなげる手法です。直接情報提供やサービスの紹介をするなど、リアルでのユーザーとのコミュニケーションが可能となる点が特徴です。コロナ禍で注目された手法ですが、非接触でおこなえるだけでなく、コスト削減や幅広い層アプローチできるなどのメリットがあります。
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顧客育成・ナーチャリング
次に、上記の手法で獲得したユーザーに対し、購入率やリピート率、客単価を向上させる働きかけをおこない、長期的な売上を獲得していくための手法を紹介します。
主な手法は次の4つです。
- LPO(ランディングページ最適化)
- メールマーケティング
- マーケティングオートメーション(MA)
- AIチャットボット
それぞれ説明します。
1.LPO(ランディングページ最適化)
「LPO」は、WEBサイトのランディングページ(LP、訪問者が最初に訪れるページ)を最適化することで、コンバージョン率(成果達成率)を向上させる手法です。ランディングページの内容次第で新規顧客の獲得数が変わるため、LPOへの取り組みは売上に直結する施策の一つといえるでしょう。
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2.メールマーケティング
「メールマーケティング」は、ユーザーにメールを配信し、商品やサービスの情報提供やプロモーションをおこなう手法です。これにより、ユーザーとのコミュニケーションが可能となり、購買意欲の促進やリピート購入、顧客満足度の向上が期待できます。主なメールマーケティングとして、定期的に配信する「定期メルマガ」や、新規ユーザーに一定期間連続して送信する「ステップメール」、ユーザーの行動をきっかけにして送信する「リターゲティングメール」などがあります。
3.マーケティングオートメーション(MA)
「マーケティングオートメーション」は、ツールやプラットフォームを活用してマーケティング業務を自動化する手法です。ユーザーの行動を把握し、適切な商品情報を提供したり、自動的に成約の確度が高いユーザーを選別したりするなど、効率的な営業活動が可能になります。担当者の負担を軽減しながら、効果の高いマーケティング活動が実現できるでしょう。
4.AIチャットボット
「AIチャットボット」とは、人工知能を活用した自動応答システムのことです。WEBサイトやアプリ上の「カスタマーサポート」など、主にユーザーからの問い合わせに対応するために利用されています。サポートの効率化やコスト削減に効果があるほか、顧客満足度の向上にもつながります。
WEBマーケティングの手順
次に、WEBマーケティングの手順について説明します。
WEBマーケティングは、基本的に下記のような順序でおこなうとよいです。
- 目標・ゴールの設定
- ターゲット・ペルソナ設定
- カスタマージャーニー設定
- KPI(重要業績評価指標)設定
- データの集計・分析
- 課題の抽出と対策・改善
それぞれの手順を説明します。
目標・ゴールの設定
WEBマーケティングの取り組みを始める前に、具体的な目標やゴールを設定します。この場合、できるだけ明確に数値化することが重要です。
ターゲット・ペルソナ設定
ターゲットとなるユーザー層を見極め、具体的なペルソナを設定します。年齢や住んでいる地域、趣味嗜好など詳細に設定しておくと、効果的なアプローチが可能になります。
カスタマージャーニー設定
次に、ユーザーが商品やサービスを知って購入に至るプロセス(カスタマージャーニー)を設定しましょう。これによって、どの段階でどのような情報やサポートが必要かを把握し、適切な施策を実施できます。
KPI(重要業績評価指標)設定
目標達成のために重要な指標(KPI)を設定します。その達成度を定期的に測定・分析することで、マーケティング活動の効果が可視化されます。最終目標から逆算して数値化しておくとよいでしょう。
データの集計・分析
施策を実施し、データを集計・分析して効果を測定します。その際、数値化できる「定量データ」と、数値化できない「定性データ」の双方を集計・分析することが大切です。
課題の抽出と対策・改善
データの集計・分析結果をもとにして課題を抽出し、改善点を見つけて対策を検討します。この場合、コンバージョン率も確認しておくと、マーケティング効果がさらに高まるでしょう。
WEBマーケティングの成功ポイント
WEBマーケティングを成功させるためには、いくつかの重要なポイントがあります。これらを押さえながら効果的なWEBマーケティング活動を展開していくことが、成果につながります。
主なポイントは下記のとおりです。
- 現実的な目標設定を立てる
- 長期での目標達成を前提におこなう
- 分析・改善を繰り返しおこなう
- 知識の学びとアップデートを怠らない
それぞれ解説します。
現実的な目標設定を立てる
無理な目標を設定してしまうと、適切な施策が打ち出せず、期待していた効果が得られません。達成可能で現実的な目標設定が、WEBマーケティングの成功につながります。
長期での目標達成を前提におこなう
WEBマーケティングは、短期間での効果が出にくいものです。そのため、長期的な視点で取り組み、少しずつ効果を積み重ねることが重要です。
分析・改善を繰り返しおこなう
効果的なマーケティングを実施するには、適切なタイミングでデータを分析して課題を見つけ出し、施策を改善していく必要があります。また、一度の分析・改善で終わらせるのではなく、繰り返しおこなうことが大切です。
知識の学びとアップデートを怠らない
WEBマーケティングにはさまざまな手法があります。これらの知識を学んで理解し、身につけることで効果的な施策の実施が可能になります。また、WEBマーケティングでは、新しい技術や手法が次々と現れるため、変化する環境に適応し、アップデートを怠らないようにしていく必要があるでしょう。
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まとめ
WEBマーケティングとは、WEBを中心におこなうマーケティング活動のことです。さまざまな手法があるため、自社の施策に適したものを選び、手順を踏んでおこなうとよいでしょう。
せひ、今回の記事を参考にしてWEBマーケティングに取り組んでみてください。
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