Google広告の始め方。運用方法や特徴を簡単解説

編集部

WEB広告で最もポピュラーな手法がリスティングではないでしょうか。キーワード検索をすると、結果ページの上段に「広告」と表記されたリンクを見たことがある人も多いはずです。このようなテキストリンク型の広告が「リスティング広告」です。

今回は2大検索エンジンの一つ、Googleのリスティング広告について解説していきます。

Gogole広告(リスティング広告)とは

Gogole広告(リスティング広告)とは

Google広告は「リスティング広告」、「ディスプレイ広告」、YouTubeに配信される「動画広告」などがあります。日本のパソコンの検索エンジンシェアはGoogleが70%以上、Yahoo!JAPANは約20%となっています。多くのユーザーが利用するGoogleへの広告出稿は、ぜひともプロモーション戦略の一つに組み込みたいところです。

リスティング広告は検索連動型広告とも呼ばれる手法。ユーザーが検索したキーワードに連動して表示されます。Googleのほか、Yahoo!JAPANのリスティング広告が代表的なものとして挙げられます。

Google広告の配信面

Google広告の配信面は検索結果ページです。パソコンでもスマートフォンでも、キーワードを検索した結果ページの上段に掲出されます。検索したユーザーの目に付く場所に掲出されるため、キーワードによっては高い効果が期待できる配信面となっています。

Google広告の課金方法

課金についてチェックしておきたいのは2点。「オークション制」と「クリック課金制」です。Google広告は「オークション制」を採用しています。つまり、1つのキーワードに対して支払い可能な上限金額を設定し、入札金額が高い広告主ほど上位に掲載されていく仕組みです。しかし、必ずしも入札金額が高い順に掲載されていくわけではありません。「広告の内容がユーザーのニーズに合っているか」の広告の品質も加味して表示順位が決定されます。

広告費用は「設定したクリック単価×クリック数」で決まる「クリック課金制」です。例えば、キャンプ用品をECサイトで販売する企業で考えてみましょう。「キャンプ道具」というキーワードを500円で入札しました。リスティング広告で表示されたリンクに対するクリック数は月1,000回。その月の広告費用は、500円×1,000回=500,000円となります。

ターゲティングの特徴

細かなターゲティングもGoogleリスティング広告の特徴です。「ユーザー属性」、「購買意向の強いユーザー層」、「類似ユーザー」、「リマーケティング」、「アフィニティカテゴリ」、「カスタムアフィニティ」、「カスタムインテント」、「カスタマーマッチ」の設定ができます。

これらのターゲティング機能を活用すれば「30代の男性だけに配信する」、「20代〜50代の東京在住者に配信する」、「一度自社サイトを訪れたユーザーに再アプローチをする」、「自社サイトを訪れたユーザーと似ている行動履歴があるユーザーに配信する」などのターゲティングが可能になります。

クリエイティブの種類

リスティング広告はテキストで構成されています。リスティング広告を良く見て分解していくと「広告見出し」、「表示URL」、「パス」、「説明文」で構成されていることがわかります。

広告見出し

最も目立つテキストです。3つの見出しの記載が可能で、それぞれ全角15文字、半角30文字の制限があります。また、各見出しは「|」で区切られています。

表示URL

誘導するサイトのURLです。最終ページURLのドメインと「パス」項目(任意)に入力されるテキストで構成されています。

パス

ユーザーに対し「この広告にアクセスするとどのようなサイトが表示されるか」を知らせる役目があります。パスの入力は任意。2つのパスが入力可能で、長さの上限はそれぞれ15文字です。

説明文

訴求したいサービスを伝えるテキスト。説明文は2つまで入力ができ、それぞれ90文字以内の制限があります。

リスティング広告のメリット・デメリット

リスティング広告のメリット・デメリット

前述したとおり、リスティング広告はユーザーの検索ワードに連動して訴求する仕組みです。ユーザーがキーワードを検索するのは、購入意欲が高い証拠。顕在化されたターゲットに、ダイレクトに訴求できるのは大きなメリットでしょう。

また、低コストで出稿できるのも強みです。例えばYahoo!JAPANトップページの純広告などは、とても高額に設定されています。対してリスティング広告はクリック課金制。クリックされなければ金額は発生しません。興味・関心の高いユーザーに対して、効率的に広告予算をかけられるのがリスティング広告です。
広告展開や費用対効果の確認がスピーディーなのも利点。通常、自然検索によるSEO対策で上位表示を狙う場合、効果が出るまで数ヵ月を要します。リスティング広告は出稿してすぐに検索結果ページの上位に掲出されるので、スピーディーにプロモーションを展開していくことができます。さらに、掲出された広告の費用対効果はリアルタイムで確認できます。広告の表示回数やクリック率などがすぐに把握できるため、短期間でPDCAサイクルを回すことができます。

一方、広告を避けるユーザーが一定数存在するのも事実です。キーワード検索結果ページは上部が「広告」と表示がされたリスティング広告枠、その下が自然検索でヒットしたテキストリンク枠となっています。

再度、キャンプ用品をECサイトで販売する企業を例にしましょう。「キャンプ」というキーワードでリスティング広告を展開しています。当然、キャンプで検索したユーザーに掲出されます。ところが、キャンプというキーワードで検索したユーザーは、必ずしもECサイトでキャンプ用品の購入意思がある人とは限りません。キャンプ場を探しているユーザーの可能性もありますし、純粋に比較サイトなどが見たいだけのユーザーかもしれません。顕在化しているターゲットに的確な情報を届けるために、精度の高いPRテキストとターゲティング設定が求められるでしょう。

もう一つデメリットとして挙げるのであれば「運用にハードルがある」こと。先ほど、短期間でPDCAサイクルが回せるメリットをご紹介しましたが、裏を返せば「PDCAサイクルが欠かせない」ということです。

広告表示回数はあるものの、一向にクリック率が上昇しないのであれば、タイトルや説明文を見直す必要があるでしょう。一定のクリック率があるにも関わらず自社サイトに誘導すると効果がイマイチ、ということも考えられます。見込んでいる効果が期待できないのであれば、そもそものキーワードから見直していくこともしなければなりません。

常に費用対効果を確認し、調整や改善を繰り返していくのがリスティング広告。運用に手間がかかるのは念頭に置いておくべきです。

Gogole広告を出稿する

Gogole広告を出稿する

続いてGoogleリスティング広告の出稿についてご説明します。出稿の手順は「事前準備」、「キャンペーン設定」、「グループ設定」、「クリエイティブ入稿」、「コスト設定」の5段階です。

事前準備

まずはアカウントを取得しましょう。Google広告のアカウントは通常のGoogleアカウントとは異なるので注意。Google広告アカウントの設定は以下の6項目が必要です。

  • Gmailのアドレス
  • 広告出稿用のURL
  • 電話番号
  • 住所
  • 店舗やサービスの名称
  • 銀行口座またはクレジットカード情報

Google広告サイトにアクセスして上記項目を入力後、「今すぐ開始」をクリックします。すると「広告の使用目的」、「広告の関連キーワード選択」、「広告を表示する地域」、「広告予算」、「支払設定」などの項目が出てきますので、こちらも順番に入力していきます。タイトルや説明文、広告予算などは後から変更可能なので、ダミーを入力しても構いません。

事前準備のなかで忘れてはならないのが「タグの設置」です。該当の広告出稿用URLにトラッキングタグを設置します。タグを設置しないとユーザーの流入数などが計測できなくなり、適切な運用に支障が出てしまいます。タグの設置にともない、Google広告アカウントとGoogleアナリティクスを連携させておくことも重要です。「権限管理」の設定で連携ができます。

キャンペーン

Gogole広告 出稿 キャンペーン

事前準備が完了したらキャンペーンの設定に進みましょう。Google広告アカウントの管理画面から「新しいキャンペーンを作る」をクリックします。「販売促進」、「見込顧客の獲得」、「ウェブサイトのトラフィック」、「商品やブランドの比較検討」、「ブランド認知度とリーチ」、「アプリのプロモーション」、「来店数と店舗売上の向上」という目標が出てくるので、プロモーションに見合ったキャンペーン目標を設定してください。

なお、複数の商材やサービスがある場合は、キャンペーンを分けて設定したほうがよいでしょう。Google広告は、キャンペーンの目標に合わせて効果の最大化やコストの最適化を見込む機能が備わっています。例えば、即効性を求めたリード獲得を促す商材Aと、これからじっくりファンを獲得していく商材Bがあったと仮定します。どちらも同じ「販売促進」の目標設定にしてしまうと、予算配分などが非効率になってしまいます。

Gogole広告 出稿 キャンペーンタイプ

キャンペーンの目標を設定したあとはキャンペーンのタイプを選択します。リスティング広告は左上にある「検索」を選びます。

次に選択するのはコンバージョンアクション。「ウェブサイトのアクセス」、「電話件数」、「実店舗への来店」、「アプリのダウンロード」があります。こちらもプロモーションに見合ったユーザーの行動をチョイスしましょう。

Gogole広告 出稿 地域

続いてはターゲティングの設定。「ターゲティングとオーディエンス」の設定画面では地域や言語などの基本項目をセグメントしていきます。また、オーディエンスはユーザー属性や趣味嗜好などを指定し、ピンポイント配信を可能にします。

グループ

Gogole広告 出稿 グループ

キャンペーン設定の下層に「グループの作成」があります。ここでは広告グループの名称やキーワードを設定してください。

グループの作成には「レスポンシブ検索広告」の機能も備わっています。レスポンシブ検索広告とは、リスティング広告の見出しや説明文を複数登録し、ユーザーに合わせ自動で組み変えて広告を作成するもの。より、ユーザーが検索したキーワードと関連性が高くなるよう、自動で調整します。

広告クリエイティブ

Gogole広告 出稿 広告クリエイティブ

グループの作成で重要なのが広告クリエイティブ。特に広告見出しと説明文は実際に掲出されるテキストなので、しっかり考えたものにしましょう。こちらも複数登録しておくと、効果検証しやすくなります。

リスティング広告は写真やイラストなどのビジュアルではなく、テキストで良し悪しが決まります。ひと言違うだけで、ユーザーの反応も大きく変わってくるでしょう。該当キーワードを検索したユーザーが、いかにそのテキストリンクをクリックしたくなるかを考えます。こちらは、運用していくなかでトライ&エラーを繰り返して、最適解を見つけていくのがベターです。

コスト設定

Gogole広告 出稿 コスト設定

「予算と入札単価」の項目でコスト設定ができます。月の広告予算を日割り計算し、1日あたりの予算を入れますが、こちらはあくまで目安の数値です。

入札単価は目的から逆算していきます。目的達成のために重視する要素として「コンバージョン」、「クリック数」、「インプレッションシェア」の3つがあります。LPなどユーザーにアクションを促す場合は「コンバージョン」、まず認知獲得を目指すのであれば「クリック数」を選ぶべきです。

Googleリスティング広告では、目的に応じた自動入札機能があります。コンバージョン優先であれば、コンバージョン率が高い枠に対して積極的にコストを投下していく仕組みです。

Gogole広告の運用の注意点

Gogole広告の運用の注意点

予算の設定はキャンペーン単位でおこないます。「商材」、「予算規模」、「ターゲット」などカテゴリを分けて複数のキャンペーンを設定し、運用していきます。キャンペーンやグループを複数セットできるのがGoogleリスティング広告ですが、細かく分けすぎると管理が煩雑になります。

たしかにキーワードに対応させるテキストなどを細かく分けて、高い効果を狙うのは大切です。ところが、いざデータを分析する際に「どのキャンペーンがどのような効果で、どのキーワードにはどのようなテキストが有効なのか」といった情報を統合して整理しなければなりません。むやみやたらとキャンペーンやグループを増やしてしまっては、運用面に大きな弊害が出てしまいます。

まとめ

Gogole広告 運用

日本のみならずGoogleは世界で最も利用されている検索エンジンです。これだけの巨大インフラなので、プロモーションには欠かせません。

特にリスティング広告はWEBプロモーションの基本ともいえます。まずはGoogleリスティング広告の理解と実践から始めることをおすすめします。

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編集部

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