WordPressのメジャーメールフォームプラグイン「MW WP Form」は長らく問い合わせフォームの作成に使用されてきました。しかし、2023年9月には「MW WP Form」の開発が終了。今後はメンテナンスなどのアフターフォローも順次、終えていくことが予想されています。
というわけで、「MW WP Form」が使えなくなることで困っている人もいることでしょう。そこで、この記事では「MW WP Form」代替として使えるプラグインやフォーム作成ツールをご紹介します。
目次
WordPressのプラグイン「MW WP Form」が開発終了
WordPressで問い合わせフォームの設置に用いられてきた「MW WP From」が2023年9月を持って開発を終了しました。
現在は別の開発者に引き継ぎ、必要最低限の対応とメンテナンスをおこなっています。しかし、今後「MW WP From」の新規開発はおこなわれない予定です。
開発終了後もMW WP Formを使い続けられる?
開発終了後も「MW WP From」は使い続けられるのでしょうか。結論からいうと、使い続けることはできますが、さまざまな不具合が予想されます。そのため、「MW WP From」のメンテナンスなどを引き継いだ制作会社からは、他のプラットフォームへの移行が推奨されています。
これまで通り「MW WP From」を使い続けたいところですが、開発が完全に終了した場合はプラグインページへのアクセスやダウンロードができなくなってしまうため、ここは他のプラットフォームへの移行を考えたほうが合理的でしょう。
「MW WP From」を使い続けた場合に、どのような問題が起こりうるのでしょうか。以下で解説します。
セキュリティ上のリスクが高まる可能性がでてくる
開発が終了した「MW WP From」は、今後更新されなくなります。そうなると内部不正やサイバー攻撃など、セキュリティへの不安が出てきます。この手の攻撃は日進月歩ですので、個人情報の漏洩など、大きなトラブルへ発展するリスクも否めません。
「MW WP From」は顧客からの問い合わせデータを保存する機能を持っているため、個人情報が保存されていることもあります。アップデートされない「MW WP From」ですと、個人情報が漏洩してしまう可能性があります。その場合、口座情報やクレジットカードの悪用が起こる危険もあります。
バージョンアップに対応できず不具合を起こすリスクがある
プラットフォームにバージョンアップがおこなわれると、プラグインも対応して更新されます。しかし、「MW WP From」は開発が終了しているため、今後はWordPressやPHPの更新に対応できません。
その場合、「MW WP From」が更新に対応できないため、不具合が発生したり「MW WP From」そのものが使えなくなるリスクがあります。
今後は代わりとなるフォームプラグインを利用する必要がある
それでは、現在も「MW WP From」を使っている人はどうすればいいのでしょうか。不具合や大きなトラブルが発生する前に、代わりのプラットフォームに移行する必要があります。
さまざまな代替プラグイン・フォーム作成ツールがありますので、それぞれの特徴を踏まえたうえで、どれを利用するか検討するようにしてください。
MW WP Formの代替プラグイン・フォーム作成ツール
とはいえ「どれを選べばいいか分からない」という方もいるでしょう。ここでは5つの代替プラグイン・フォーム作成ツールを紹介します。どのような用途に向いているのかも併せてご案内しますので、それぞれの用途に合ったツールを選択するようにしてください。
Contact Form 7
「MW WP From」同様に問い合わせフォームに対応できるのが「Contact Form 7」です。WordPressユーザーの多くが利用しています。「Contact Form 7」の特徴として、問い合わせフォームが簡単に作れることが挙げられます。初心者はHTMLやCSSの知識が不足している方も多いと思いますが、そんな方でも導入しやすいツールといえます。HTMLやCSSの知識があれば、自由にフォームをカスタマイズできるメリットも備えています。
他のプラグインと併用することで、データベースにフォームから送信済みのメッセージの保存も可能です。プラグインの対応数が多いのも「Contact Form 7」の魅力。日本人が開発したプラグインですから、日本語でサポートやマニュアルページが利用できるのもうれしい点です。
デメリットとしては、確認画面の機能を備えていないことが挙げられます。問い合わせフォームの送信後に、サンクスページが表示されないため、別途確認が必要になります。
カスタマイズを無料でおこないたい場合や確認画面を必要としない場合、HTMLやCSSの知識を用いてカスタマイズしたい場合に「Contact Form 7」はおすすめです。
Snow Monkey Forms
「Snow Monkey Forms」の特徴はブロックエディタに対応している点です。ブロックエディタは、サイトを構成するテキストや画像などをブロック単位で編集できるWordPressの機能で、この機能を用いることでHTML、CSSがわからなくても簡単に編集作業ができるようになります。
「Snow Monkey Forms」にはテンプレートも備わっています。簡単にフォームを設置できるうえ、確認画面や完了画面を作るのもすぐにできます。しかし、確認画面、完了画面と入力画面はいずれも同じページに設定されてしまうため、デフォルトの場合、問い合わせ完了をアクセス解析ツールでコンバージョン数に計測しにくいデメリットもあります。問い合わせ完了でコンバージョン数を計測したい場合は、計測条件を設定する必要があるでしょう。
手間をかけずに確認、完了画面を設置したい場合やカスタマイズを求めない場合、そしてブロックエディタをすでに導入しているか、導入する予定がある場合は「Snow Monkey Forms」がおすすめです。
Contact Form by WPForms
「Contact Form by WPForms」の大きな特徴は、操作が直感的であることです。「Contact Form 7」と似た機能を持っていますが、基本的にはドラッグ&ドロップで操作するのが「Contact Form by WPForms」です。そのため、ソースコード、コマンドの入力を苦手にしている方でも問い合わせフォームを比較的簡単に設置できます。
「Contact Form by WPForms」には無料版、有料版があります。無料版は機能が劣りますが、それでもメッセージの表示設定、問い合わせ後のページ推移、自動返信機能などは備えています。reCAPTCHAとの連携作業をおこなえば、「reCAPTCHA」を導入できるようになります。それにより、スパム対策もできます。
簡単にフォームを設置したい場合や無料でシンプルなフォームを作成したい場合に「Contact Form by WPForms」がおすすめです。
Google Forms
「Google Forms」はその名のとおり、Googleが提供するフォームの作成ツールです。カスタマイズした項目や画像などを用いた問い合わせのフォームをいろいろなデバイスに向けて提供できる特徴があります。さらにアンケートフォームとして利用ができるのも「Google Forms」の特徴。アンケートを実施した場合、解答の自動集計やグラフを用いた分析機能も備えています。
共同編集者を追加することも可能ですので、スプレッドシートやGoogleドキュメント、スライド同様に共同作業で項目設定、追加などができるようになります。フォームを埋め込むことで、WordPressで制作したWEBサイトに表示できるうえ、メールやSNSでフォームのURLを知らせ、アクセスに導くことも可能です。
デメリットとしてはデザイン性の低さが挙げられます。フォームのデザインは決まっていて、カスタマイズの幅は広くはありません。
「Google Forms」は問い合わせフォームのデザインをカスタマイズしなくても問題ない場合やアンケートフォームに活用したい場合、そして簡単かつ無料で作成したい場合に向いています。
formrun
株式会社ベーシックが展開するフォーム作成サービスが「formrun(フォームラン)」です。魅力はテンプレートが豊富に用意されていることでしょう。その数は40種類にも上ります。そのため、問い合わせフォーム以外にも資料請求や申し込み、予約受付、アンケート、イベントなどの参加受付などにも対応しています。
操作も簡単で、フォームを作るにはクリックだけで済む他、メールの対応や問い合わせの対応などの状況確認も可能です。顧客情報管理、マーケティングに用いることも可能で、GoogleスプレッドシートやオプションのSalesforceにデータ連携をすることで使えるようになります。
これらのデータ管理やフォーム編集がチームでおこなえるのも「formrun」の特徴です。ただし、有料プランへ加入しないと、2名以上で利用することができません。無料プランですと基本的な機能しか使えないデメリットがあります。
「formrun」が向いているのは、チームで管理したい場合や問い合わせ業務などを効率化したい場合、セキリュティ対策が整ったサービスを使いたい場合、マーケティングにも使いたい、有料でも構わない場合などです。
まとめ
「MW WP From」は開発が終了していますので、できるだけ早く代替となるプラグインやフォーム作成ツールを導入されることをおすすめします。とはいえ、用途はさまざまですし、それぞれのツールに得意なことと不得意なことがあります。
「何を導入していいかわからない」と迷った場合は、この記事を参考にして自分の用途にぴったりな代替ツールの導入を検討するようにしてください。
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