Google広告には、設定した予算内で出来る限りのコンバージョン値を得られるように、入札単価を自動で調整してくれる「コンバージョン値の最大化」という機能が備わっています。これをうまく利用することで、Google広告の売上拡大につながる効率的な予算投下が実現できます。
本記事では、Google広告におけるコンバージョン値に基づいた上記機能と入札戦略について解説していきます。
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目次
1.価値に基づく入札(VBB)とは
VBBとは「Value Based Bidding(バリューベースドビッディング)」の略で、直訳すると「価値に基づいた入札」という意味になります。
広告運用でいう価値とは、「売上の向上」であることから、VBBはクリックやコンバージョン数だけを指標とするので「売上」に価値をおいて費用対効果を高める入札戦略といえます。
Google広告が推奨する入札戦略
Google広告が推奨するVBBの入札戦略には、下記2つがあります。
- コンバージョン値の最大化
- 目標広告費用対効果(tROAS)
コンバージョン値の最大化
こちらは、売上などのコンバージョン値を設定された予算内で自動で上限まで調整する戦略です。この入札戦略は件数よりも売上の増加が期待できるもので、設定したコンバージョン値が売上にどの程度貢献したのかを可視化できます。
目標広告費用対効果(tROAS)
目標広告費用対効果(tROAS) は、目標とする平均広告費用対効果(ROAS)を維持しながら、設定した広告の費用対効果に合わせてコンバージョン数やコンバージョン収益を自動調整する戦略です。目標広告費用対効果は、下記のようなデータ情報をもとに今後のコンバージョン獲得を予測します。
- 過去のコンバージョン実績
- ユーザーデータ
- ブラウザ
- 地域
- 時間帯
- 競合他社
目標広告費用対効果は、過去の広告実績や競合他社の広告状況をリアルタイムで把握したうえで入札単価を調整するので、「精度の高いコンバージョン獲得」が期待できます。広告の費用対効果を改善したい方は後者、予算内で上限までの売上増加を目指している方は前者を活用するのがおすすめです。
2.コンバージョン値の最大化とは
こちらの機能は、Googleの自動入札機能の1つで、設定された予算内で入札単価を目標の成果の上限まで自動調整してくれます。
利用が適しているケースには、以下があります。
- サイト内で売上が発生している
- 価格や利益率が異なる商品が複数ある
- 予算内で売上をできるだけ増やす
逆に、コンバージョンが発生した時点でその売上額の決定ができないBtoBビジネスや、来店型のビジネスにはあまり適していません。
3.コンバージョン値の最大化のメリット
この機能を利用するメリットは、主に4つあります。
- 収益アップ
- 効率的な予算配分
- 付加価値の提供
- 投資対効果の改善
収益アップ
高価値なコンバージョンを設定することで、ビジネス全体の収益がアップします。ビジネスの最終目標は収益を上限まで上げることなので、目標を達成するためにもこの機能は欠かせません。
効率的な予算配分
コンバージョン数だけに焦点を絞ってしまうと、低価格なアクションに多くの手間をかけてしまう可能性があります。しかし、コンバージョン値に焦点を当てることで、効率よく収益を増やせるようになるため、予算配分もより効率的になります。
付加価値の提供
高価値なコンバージョンを追い求めることで、競合他社との差別化を図り、付加価値を提供できます。特に、市場での競争が激しい場合は価格競争ではなく付加価値の提供が重要となってくるので、コンバージョン値を上限まで上げることによって、市場での競争力を高めることができます。
投資対効果の改善
コンバージョン値を意識することで、広告やマーケティングの効果測定がより正確になり、投資対効果の改善ができるようになります。投資対効果を理解し、ビジネスに活用することで、より効果的な広告戦略が見つけられるようになるでしょう。
4.コンバージョン値の最大化の設定方法
ここからは、設定方法について解説します。
こちらの機能の設定には、大きく2つの手順が必要です。
- コンバージョン値を設定
- コンバージョン値に基づいた入札戦略を設定
それぞれ解説します。
コンバージョン値を設定する
まずは、コンバージョン値の作成方法からご紹介します。
1.Google広告アカウントにログインして、「ツールと設定」を選択してください。
2.「ツールと設定」より、「測定」を選んで「コンバージョン」をクリックします。
3.コンバージョンアクションから「+」(新しいコンバージョンアクション)をクリックします。
4.目的に合ったコンバージョンのカテゴリを選択します。
5.カテゴリに名前をつけて、「値」の項目で「コンバージョンの値」を設定します。
コンバージョンの価値は、下記3つから選択できます。>
- すべてのコンバージョンに同一の価値を割り当てる
- コンバージョンごとに異なる価値を割り当てる>
- このコンバージョン アクションの値は使用しない(非推奨)
6.金額の異なる複数の商品やサービスを取り扱う場合は、「コンバージョンごとに異なる価値を割り当てる」を選択します。
一方、商品やサービスを1種類しか扱っていない場合や、資料請求や来店予約など、売上が発生する前のコンバージョンに対して価値を設定する場合は「すべてのコンバージョンに同一の価値を割り当てる」を選択します。
7.「コンバージョンごとに異なる価値を割り当てる」をクリックすると、下記画面が表示されるので、ディフォルトの値を入力しましょう。
8.デフォルト値を入力したら、「カウント方法」、「コンバージョンの計測期間」、「アトリビューション」などを設定してください。
9.すべての設定を入力したら「完了」をクリックします。
コンバージョン値に基づいた入札戦略の設定方法
コンバージョン値を設定したら、コンバージョン値に基づいた入札戦略を設定します。
設定方法は、下記手順を参考にしてください。
1.Google管理画面の「キャンペーン」を選択します。
2.アカウント左側の「設定」をクリックします。
3.「単価設定」より「コンバージョン値を最大化」を選択し、「保存」をクリックしてください。
4.入札単価でコンバージョン値を優先するように、「設定」画面から「コンバージョン値」を選択します。
5.設定>入札単価をクリックすると、「重視している要素は何ですか?」という選択肢があるので、「コンバージョン値」を選びます。
5.コンバージョン値の最大化における注意点
ここからは、導入する際に注意すべき3つの点をお伝えします。
- コンバージョントラッキングを設定する
- 効果が表れるまでの機械学習が必要
- ある程度のコンバージョンを獲得する
コンバージョントラッキングを設定する
この機能を利用するには、機械学習のデータもとになるコンバージョンデータが必要です。そのため、広告に接触したユーザーがコンバージョンしたのかを把握できる「コンバージョントラッキング」を必ず設定しておきましょう。
コンバージョントラッキング設定は、トラッキング対象によって設定方法が異なるので、Google広告ヘルプをご参照ください。
効果が表れるまでの機械学習が必要
この機能は機械学習によって設定されているので、一定の学習期間が必要です。コンバージョンデータが大量に獲得されていれば、それほど学習期間はかかりませんが、コンバージョン値を上限まで上げる成果を得るには、直近30日で50件ほどのコンバージョン実績が必要とされています。
また、効果が表れるまでの学習期間については、2〜3週間ほどかかると言われています。
ある程度のコンバージョンを獲得する
この機能は機械学習によっておこなわれているので、ある程度のコンバージョン数の獲得が条件となっています。一定の機械学習期間を経過しても効果が出ない場合は、コンバージョン数の獲得を増やす施策を考えるようにしましょう。
まとめ
Google広告の効果的なコンバージョン値を上限まで上げる機能と、コンバージョン値に基づいた入札戦略について解説しました。
前者はいきなり導入できる機能ではなく、ある程度のコンバージョン数が獲得できていることが条件となっています。導入までに時間はかかるかもしれませんが、コンバージョン値に基づいた入札戦略ができるようになれば、広告の費用対効果をさらに高めることができます。
広告の運用価値を上限まで高めたい方は、ぜひこの入札戦略機能の導入を検討してみてください。
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