広告運用者が知っておくべきGoogleアナリティクス4の使い方

編集部
広告運用者が知っておくべきGoogleアナリティクス4の使い方

Googleアナリティクス 4(GA4)は、WEBサイトやアプリの利用状況を分析するためのツール、Google広告はオンライン広告を運用するプラットフォームです。

これら2つのツールを連携させることで、広告運用や効果測定が効率的におこなえるようになります。本稿では、Googleアナリティクス 4とGoogle広告との連携事例や注意点、連携によるメリットについて解説します。

目次

1.Googleアナリティクス4(GA4)とは

Googleアナリティクス4(GA4)とは

Googleアナリティクス 4は、WEBサイトやアプリの分析をおこなうための新しいアナリティクスツールです。従来のユニバーサルアナリティクスとはいくつかの点で異なります。

Googleアナリティクス 4の導入により、WEBサイトとアプリのデータ統合が可能になり、機械学習を活用した高度な分析がおこなえるようになりました。また、取得できるデータの種類が増加し、広告運用者はより精緻な戦略を立てることができます。

従来版(ユニバーサルアナリティクス)との変更点

Googleアナリティクス 4は、従来版と比較して主に以下の3つの変更点があります。

1.WEBサイトとアプリを横断した分析が可能

Googleアナリティクス 4では、WEBサイトとアプリのデータを統合して分析できるため、ユーザーの横断的な行動を把握しやすくなりました。ユーザーのデバイスやプラットフォーム間での行動を一元的に管理・分析できることから、広告運用者はターゲットユーザーの真のニーズを理解しやすくなります。

例えば、あるECサイトがアプリ版も提供している場合、従来のアナリティクスツールではWEB版とアプリ版のデータが別々に管理・分析されていました。しかし、Googleアナリティクス 4では両方のデータを統合し、同一のユーザーがWEB版でおこなったアクションとアプリ版でおこなったアクションをまとめて分析が可能です。

そのため、「ユーザーがWEBサイトで商品を閲覧し、後日アプリで購入を完了する」といった横断的な行動も追跡できます。また、統合されたデータを利用して、より効果的なマーケティング戦略を策定可能です。BigQueryとの連携もでき、大規模なデータ解析がおこなえます。BigQueryとは、Google Cloudのデータウェアハウスサービスで、大量のデータを高速に処理・分析できるデータベースのことです。BigQueryとの連携を活用することで、Googleアナリティクス 4で収集された大量のアクセスデータを、高速かつ効率的に処理・分析ができます。

BigQueryを活用すると、例えばあるキャンペーンの期間中に発生した全ユーザーのイベントデータを一度に分析することも可能です。キャンペーンの効果やユーザーの反応を詳細の把握ができ、広告運用者はより効果的な戦略を立てることが期待できるでしょう。また、データをさらに詳細に加工し、独自の分析やレポートの作成も可能です。

2.機械学習を使った高度な分析が可能

Googleアナリティクス 4は、機械学習を活用して、より詳細なユーザー分析や予測モデルの作成が可能です。広告運用者は、過去のデータに基づく分析だけでなく将来的なユーザー行動の予測や、類似ユーザーの特定もおこなえます。

さらに、リアルタイム分析やクラスタリングなどの高度な機能も利用できるため、広告運用者はマーケティング施策の効果を最大限に引き出すことができるでしょう。特に、リアルタイム分析では、ユーザーがサイトやアプリを利用している瞬間の状況を把握でき、迅速な対応がおこなえます。クラスタリングとは、類似の特徴を持つユーザーやアイテムをグループ化する手法のことです。これにより、マーケティング活動において有益なインサイトを得ることが期待できるでしょう。

3.取得できるデータの種類が増加

Googleアナリティクス 4では、従来版よりも多くのデータを取得や分析が可能です。そのため、広告運用者はより精緻な戦略を立てることができるでしょう。

例えば、従来版では取得できなかったアプリ内イベントや、ECサイトでの購入までのユーザー行動など、より詳細なデータの取得が可能です。また、Googleアナリティクス 4はイベントベースのデータ構造を持っているため、より柔軟なデータ取得ができます。つまり、Googleアナリティクス 4は、ユーザーの行動やアクションを「イベント」としてとらえているため、そのイベントに関連する情報の取得や分析が可能です。

>イベントベースのデータ構造では、ページビューやボタンクリックなどさまざまなユーザー行動をイベントとして扱い、それらを個別に追跡・分析ができます。例えば、ECサイトにおいて、ユーザーが商品をカートに追加する際のアクションを「カートに追加」のイベントとしてとらえることも可能です。このイベントに関連する情報、例えば「商品ID」「カテゴリ」「追加された数量」などのパラメータの取得ができます。従来のユニバーサルアナリティクスでは、主にページビューやセッションなどのデータを中心に分析をおこなっていました。

しかし、Googleアナリティクス 4ではこのようなイベントベースのデータ構造を採用することで、より細かいユーザー行動をとらえることができるようになったのです。これにより、広告運用者はユーザーの動向やニーズに応じて広告戦略を瞬時に最適化が可能になります。また、効果測定やコンバージョン率の向上にも役立つでしょう。

2.Googleアナリティクス4(GA4)とGoogle広告とを連携させる

Googleアナリティクス4(GA4) Google広告 連携

Googleアナリティクス 4とGoogle広告を連携させることで、広告運用に役立つ機能が利用できます。連携による主なメリットは、以下の3つです。

・Googleアナリティクス 4でGoogle広告の指標の確認・分析ができる

・イベントデータを広告配信に活用できる

・ユーザーリストを活用したターゲティングが可能となる

そのため、広告の効果を一元的に把握しやすくなり、効果的な広告運用が実現可能です。インプレッションやCTRなどの広告パフォーマンスをGoogleアナリティクス 4で確認でき、ユーザーの行動データを活用したターゲティングがおこなえます。

また、顧客の購買履歴や興味・関心に合わせた広告配信をおこなうことで、コンバージョン率の向上も期待できます。

Googleアナリティクス4(GA4)とGoogle広告とを連携させるメリット

ここでは、Googleアナリティクス 4とGoogle広告の連携で得られるメリットの詳細を解説します。

1.Googleアナリティクス4でGoogle広告の指標も確認・分析できる

連携により、Googleアナリティクス 4上でGoogle広告の指標を確認し、分析できる点はメリットです。これにより、広告運用の効果を一元的に把握しやすくなるでしょう。例えば、インプレッション(広告が表示された回数)やクリック数、CTR(クリック率)といった広告のパフォーマンスをGoogleアナリティクス 4で確認できるようになります。インプレッションとは、広告が表示された回数のことです。例えば、あるWEBページに広告が表示された場合、その都度インプレッション数がカウントされ、そのインプレッション数が多ければ広告がたくさんの人に見られていることを意味します。

クリック数とは、広告がクリックされた回数のことです。広告が表示されたなかで、実際にユーザーがクリックした回数をカウントすることで、広告に対するユーザーの反応を測ることができます。CTR(クリック率)とは、広告がクリックされる確率を示す指標のことです。CTRは、クリック数をインプレッション数で割ることで算出ができます。CTRが高ければ、広告がユーザーにとって魅力的であり、クリックされやすいと考えてよいでしょう。例えば、インプレッション数が1,000回で、クリック数が50回の場合、CTRは5%です。

これらの指標を活用することで、広告の効果を測定し、改善策を立てることができます。また、広告のターゲティングやデザインなどを最適化することで、インプレッションやCTRを向上させることが可能です。

2.Googleアナリティクス4のイベントデータをGoogle広告の配信で活用できる

Googleアナリティクス 4のイベントデータをGoogle広告で活用することで、より効果的な広告配信を実現できる点もメリットの一つです。例えば、特定のイベントをトリガーにした広告配信がその一例です。イベントデータとは、ユーザーがWEBサイトやアプリでおこなったアクション(ページ閲覧、ボタンクリック、購入など)の情報を指します。このようなイベントデータを収集・分析することで、ユーザーの行動や興味・関心を把握し、より効果的な広告戦略を立てることが可能です。

例えば、WEBサイトでは、ページ閲覧(ページビュー)やボタンクリック、フォームの送信などがイベントとして扱われます。アプリでは、アプリのインストールやアプリ内での購入、ボタンタップなどのアクションもイベントの一つです。これらのイベントデータは、Googleアナリティクス 4で収集・分析ができ、「ユーザーがどのようなアクションをおこなっているのか」の把握ができます。つまり、イベントデータを利用してユーザーの興味や関心に基づいた広告を配信したり、特定のイベントをトリガーに広告の表示が可能です。

例えば、特定の商品ページを閲覧したユーザーに対して、当該商品に関連する広告を配信することで、広告の効果を最大化できます。これらのデータを活用することで、ユーザーの行動に基づいたターゲティングが可能になり、広告効果の向上が期待できるでしょう。

3.Googleアナリティクス4で作成したユーザーリストをGoogle広告の配信で活用できる

特定の条件に基づいてGoogleアナリティクス 4で作成したユーザーリストをGoogle広告で活用することで、ターゲットユーザーへの広告配信がより効果的になります。ユーザーリストとは、特定の条件に基づいてセグメント化されたユーザーの集まりのことです。例えば、過去30日間にWEBサイトを訪れたユーザーを対象としたユーザーリストを作成もおこなえます。このようなユーザーリストをGoogle広告で活用できれば、過去に興味を示したユーザーに対して再度関心を引く広告の配信も可能です。

一般的に、ユーザーリストはさまざまな条件で作成します。例えば、「特定の商品カテゴリを閲覧したユーザー」「特定の金額以上の購入をおこなったユーザー」など、さまざまな条件でユーザーのセグメント化が可能です。広告のターゲティングを細かく設定できるため、より効果的な広告運用がおこなえます。ユーザーリストの活用により、顧客の購買履歴や興味・関心に合わせた広告配信がおこなえるため、コンバージョン(目的達成)率の向上が期待できるでしょう。

3.Googleアナリティクス4(GA4)とGoogle広告とを連携させる方法

Googleアナリティクス4(GA4) Google広告 連携方法

Googleアナリティクス 4とGoogle広告の連携は、アカウント連携とタグ設定の2つが主な作業です。Googleアナリティクス 4の管理画面で広告アカウントを選択し、情報入力後に、Googleタグマネージャーを使って両者のタグを設定すれば、データ共有が可能になります。

また、Google Search ConsoleやGoogle Merchant Centerとの連携で検索クエリや商品データをGoogleアナリティクス 4で確認できるため、効果的な広告運用がおこなえるでしょう。これらの連携は、効率的な広告戦略の展開や効果測定に役立ちます。

Googleアナリティクス4側の設定

まず、Googleアナリティクス 4の管理画面からGoogle広告との連携を設定します。管理画面は、さまざまな設定やデータの分析がおこなえる場所です。例えば、以下のような機能があります。

・レポート:WEBサイトやアプリのトラフィック情報を表示する

・管理:データの収集や分析設定をおこなう

・カスタマイズ:カスタムレポートやアラートの作成ができる など

管理画面では、ユーザーの行動データを把握したうえで広告戦略やサイト改善をおこないます。さらに、連携する広告アカウントを選択し、必要な情報を入力すれば設定完了です。アカウント連携に成功すると、Googleアナリティクス 4で取得したデータをGoogle広告で活用できるようになります。このデータには、WEBサイトやアプリのトラフィック情報やイベントデータが含まれているため、活用すれば広告の効果測定やターゲティングが可能です。

アプリのトラフィック情報とは、アプリへのアクセスや利用状況に関するデータを指します。Googleアナリティクス 4では、アプリの以下のような情報の取得が可能です。

・ページビュー数

・セッション数

・ユーザー数

・平均セッション時間

・直帰率

・コンバージョン率 など

これらの情報を分析することで、アプリの利用状況やユーザーの行動パターンを把握し、アプリの改善や広告戦略の見直しに役立てることができます。

Googleタグマネージャーでの設定

Googleアナリティクス 4とGoogle広告のタグを設定すると、両者間でデータが共有されます。その際に使用するのが「Googleタグマネージャー」です。「スニペット」と呼ばれる、WEBサイトやアプリのHTMLソースコードに埋め込む、短いプログラムコードがあります。

例えば、GoogleアナリティクスやGoogle広告のタグは、WEBサイトのトラッキングや広告配信を実現するために使用されるスニペットです。このようなスニペットは、WEBページやアプリの機能を拡張するために利用されます。

Googleアナリティクス 4のタグは、ユーザーの訪問や行動データを収集し、Googleアナリティクス 4に送信しますが、Googleタグマネージャーはこれらのタグを一元管理するためのツールです。そのため、Googleタグマネージャーを活用すると、タグの追加や更新がおこないやすくなります。具体的には、WEBサイトやアプリにGoogleタグマネージャーのコンテナスニペットを設置すれば、タグを直接コードに埋め込まずタグマネージャー内での管理が可能です。タグの運用が効率化されるため、設定ミスや重複が発生する確率を下げることが期待できるでしょう。結果として、WEBサイトやアプリのパフォーマンス低下の予防や、エンジニアの負担の軽減につながります。

Google広告側の設定

Google広告の管理画面から、Googleアナリティクス 4との連携を設定します。Google広告の管理画面は、Google広告のキャンペーンの作成や管理ができる場所です。管理画面には、主に以下のような機能があります。

・キャンペーンの作成

・広告グループの設定

・キーワードの追加や変更

・広告文の作成や編集

・予算や入札設定の調整 など

また、広告のパフォーマンスデータを確認し、改善策を見つけることも可能です。ここで必要な情報を入力し、設定しましょう。連携設定は、Google広告の管理画面の「ツールと設定」から「リンク済みアカウント」を選択し、Googleアナリティクス 4のプロパティをリンクするだけです。この連携設定により、広告とサイトやアプリのトラフィックデータを統合した分析がおこなえます。つまり、この操作で、広告の効果測定やターゲティングの最適化がおこないやすくなるわけです。

連携が完了すると、Googleアナリティクス 4から送られたデータをGoogle広告で利用できるようになり、広告運用が効果的におこなえるようになります。具体的には、Googleアナリティクス 4で取得したデータをもとに、コンバージョンの最適化やリターゲティングなどの広告戦略の展開が可能です。リターゲティングとは、過去に特定のWEBサイトやアプリを訪れたユーザーや、特定の行動をおこなったユーザーに対して、再度広告を配信するマーケティング手法のことを指します。リターゲティングは、顧客の購買意欲を喚起し、再びWEBサイトやアプリに訪れてもらうことが目的です。

例えば、オンラインショップで商品をカートに入れたものの購入を完了しなかったユーザーがいる場合、このユーザーは「購入意欲がある」と推測できます。そのため、リターゲティング広告で再度当該商品や関連商品をアピールできれば、購買意欲を高められる可能性があるでしょう。このような場合は、Googleアナリティクス 4とGoogle広告を連携させることでリターゲティング広告を効果的に実施できます。

まず、Googleアナリティクス 4でユーザーの行動データを収集し、特定の行動をおこなったユーザー(例:カートに商品を入れたが購入を完了しなかったユーザー)をリターゲティング対象とするオーディエンスリストを作成しましょう。次に、Google広告でリターゲティング広告キャンペーンを設定し、先ほど作成したオーディエンスリストを対象として広告を配信します。その際、広告クリエイティブやメッセージに工夫を凝らすことで、ユーザーの興味を引きつけ、購買意欲を喚起することが可能です。

このようなリターゲティング広告は、ユーザーがすでに興味を持っている商品やサービスに対しての広告を配信するため、広告効果が高いとされています。Googleアナリティクス 4とGoogle広告の連携により、ユーザーの行動データをリアルタイムで分析し、適切なタイミングで広告を配信できることでリターゲティングが可能となるのです。

Googleアナリティクス4(GA4)でやっておくとさらに便利に使える他ツールとの連携

Googleアナリティクス 4をより一層便利に使うためには、以下のようなツールとの連携がおすすめです。

1.Google Search Consoleとの連携

Google Search Consoleと連携することで、さまざまなデータをGoogleアナリティクス 4で確認できます。これにより、SEO対策の効果を把握しやすくなるため、改善点を見つけやすくなったり、検索流入データをもとに広告運用の戦略を立てることが可能です。SEO対策とは、WEBサイトの検索エンジンでの表示順位を向上させるための取り組みのことです。SEO対策には、主に以下のような方法があります。

・キーワード選定

・メタタグの最適化

・コンテンツの充実

・内部リンクの整理

・外部リンクの獲得 など

適切なSEO対策をおこなうことで、WEBサイトのアクセス数やコンバージョン率が向上し、ビジネスの成果につながるでしょう。つまり、Google Search ConsoleはSEOを評価し、検索順位や表示回数などのパフォーマンスを分析するためのツールといえます。ツールを上手に活用すれば、検索クエリやページごとのクリック数、インプレッション数、クリック率、平均表示順位などのデータを取得し、SEO対策における効果の把握が可能です。

2.Google Merchant Centerとの連携

Google Merchant Centerと連携すれば、商品データをGoogleアナリティクス 4で確認し、広告運用に活用できます。Google Merchant Centerとは、商品情報を一元管理しGoogleショッピングや検索広告などの広告プラットフォームに情報を提供するツールのことです。本ツールを活用すれば、商品の価格や在庫状況、画像や説明などの情報をアップロードし、Google広告やショッピングキャンペーンに組み込むことができます。これにより、広告主は効果的な商品広告を作成し、ユーザーに最適な商品情報の提供が可能です。また、商品データを活用して、動的リマーケティング広告の配信がおこなえるため、より効果的な広告戦略を展開できます。

動的リマーケティング広告とは、訪問者の行動履歴に基づいて個別に最適化された広告を表示する技術のことです。例えば、ユーザーがある商品を閲覧した場合、その商品に関連する広告があとで表示されることがあります。動的リマーケティング広告は、訪問者の関心を引き戻すことが期待できるため、コンバージョン率の向上が図れるでしょう。なお、Google広告を使って動的リマーケティング広告を設定する際は、GoogleタグマネージャーやGoogleアナリティクス 4と連携し、訪問者の行動データを取得することが必要です。その際、Google Merchant Centerを利用した商品情報管理は重要な役割を果たします。

4.Googleアナリティクス4(GA4)とGoogle広告との連携事例

Googleアナリティクス4(GA4) Google広告 連携事例

Googleアナリティクス 4とGoogle広告との連携により、以下のような効果的な広告運用が実現できます。

・拡張測定機能やユーザーリストの活用

・購買行動データをもとにした広告配信

・予測モデルを利用した広告配信 など

これらの事例を通じて、広告効果の向上や、ターゲットユーザーへのアプローチが可能です。ここでは、各連携事例を解説します。

拡張測定機能を活用した効果測定

Googleアナリティクス 4とGoogle広告の連携で、拡張測定機能を利用すればコンバージョンの効果測定が可能です。コンバージョンとは、ユーザーが広告をクリックしたあとに目的とする行動(購入や問い合わせなど)をおこなうことを指します。広告の効果をより正確に把握し、効果測定データを活用するには、拡張測定機能の活用が最適です。この機能は、広告の最適化や改善策を見つけることに活かせるため、広告予算の効率的な使い方が可能となり、ROI(投資対効果)の向上が期待できます。

休眠ユーザーへの広告配信

Googleアナリティクス 4で作成した休眠ユーザーリストをGoogle広告で活用することで、休眠ユーザーに対して効果的な広告配信がおこなえます。休眠ユーザーとは、一度利用したが現在は活動していないユーザーのことです。休眠ユーザーへのアプローチにより、再びサービスや商品を利用してもらえる可能性が高まるでしょう。さらに、休眠ユーザーの属性や行動データをもとに、効果的な広告クリエイティブやターゲティング設定をおこなうことができます。

購買行動をもとにした広告配信

Googleアナリティクス 4で取得した購買行動データをGoogle広告で活用することで、ユーザーの購買傾向に基づいた広告配信が可能になります。購買行動データを活用したターゲティングにより、ユーザーに適した広告配信ができるため、より高いコンバージョン率が期待できるでしょう。また、購買行動データをもとにしたリマーケティング戦略も展開可能で、ユーザーの購買意欲の喚起にも効果的です。

予測モデルを活用した広告配信

Googleアナリティクス 4の機械学習機能を活用し、予測モデルを作成することで将来的なコンバージョンを予測して広告配信をおこなうことができます。予測モデルを利用することで、広告配信のタイミングやターゲットユーザーを最適化、かつ広告効果の最大化が可能です。さらに、予測モデルを活用して、顧客の離脱リスクや購買意欲の高まりを把握することもできます。これにより、顧客のニーズに応じた広告配信やサービス提供が実現し、顧客満足度の向上が期待できるでしょう。

5.Googleアナリティクス4(GA4)とGoogle広告とを連携させるうえでの注意点

Googleアナリティクス4(GA4) Google広告 連携 注意点

Googleアナリティクス 4とGoogle広告とを連携させる際の注意点として、まずは設定後にデータの反映を確認し、問題があれば設定を見直すことが重要です。また、レポートをカスタマイズして広告運用に必要な指標をチェックしやすくすることも求められます。

さらに、Googleアナリティクス 4とGoogle広告で指標の定義が異なる場合があるため、その違いを把握しておくことが大切です。最後に、Googleアナリティクス 4やGoogle広告のアップデートに注意を払い、影響がある場合は設定の見直しをおこないましょう。ここでは、連係における各注意点を解説します。

設定後データの反映を必ず確認する

連携設定をおこなったあとは、必ずデータが正常に反映されているか確認することが大切です。在問題がある場合は、設定を見直す必要があります。データの反映には、タイムラグが発生する可能性があるため、設定直後にすぐに反映されない場合でも、少し時間を置いてから再度チェックしてみましょう。また、連携設定には複数の手順があるため、それぞれの手順を丁寧に確認し、漏れがないように進めます。作業用のチェックリストなどを作成しておくのもよい方法です。

設定後データの反映を確認する際には、テクノロジー系の専門用語とその意味に注意しましょう。例えば、最も注意すべき用語の一つに「トラッキングID」があります。トラッキングIDとは、Googleアナリティクスにおいて、WEBサイトやアプリに設置することで、ユーザーのアクセス状況や行動データを追跡・収集するための一意の識別子です。これにより、どのWEBサイトやアプリがデータを送信しているかをGoogleアナリティクスが特定できます。

例えば、WEBサイト運営者がアクセス状況やユーザー行動の把握が必要な場合は、まずGoogleアナリティクス 4のアカウント作成が必要です。運営しているWEBサイトをGoogleアナリティクス 4に登録することで、トラッキングIDが発行されます。トラッキングIDは、「UA-00000000-0」のような形式で表されることが一般的ですが、Googleアナリティクス 4では、「G-XXXXXXXXXX」の形式で表されることが多いでしょう。このトラッキングIDをWEBサイトやアプリに設置することで、ユーザーがアクセスした際にGoogleアナリティクスにデータが送信され、アクセス状況や行動データが収集されます。

具体的には、トラッキングIDを含むスクリプト(トラッキングコード)をWEBサイトの全ページに設置すれば、ページビューやユーザー数、滞在時間などのデータ収集が可能です。トラッキングIDを設置する際は、WEBサイトのテンプレートやヘッダー部分にコードを追加する方法が一般的です。これにより、全ページに自動でトラッキングコードが適用されるため、個別に設定する手間が省けます。また、Googleタグマネージャーを利用して簡単にトラッキングIDの設置も可能です。広告運用担当者は、必ずしもエンジニアというわけではありませんが、設定の際のさまざまな用語の理解は必須です。正しく設定をおこなえるように日ごろから情報収集が欠かさないようにしましょう。

レポートをカスタマイズして指標をチェックしやすくする

Googleアナリティクス 4では、レポートのカスタマイズが可能です。広告運用に必要な指標を簡単にチェックできるように、レポートはカスタマイズして使います。用途に合わせてレポートのデザインや表示する指標を選択できるため、自分にとって分析しやすい形にカスタマイズするのが作業効率を上げるコツです。

カスタマイズ操作画面では、例えば「ディメンション」といった専門用語がありますが、これはデータの属性や測定される数値を意味します。具体的にいえば、ユーザーの地域やデバイスなどの属性情報のことです。これらの専門用語を十分に理解し、適切なディメンションなどを選択することで、初めて効果的なレポートが作成できます。

指標の定義の違いを把握する

Googleアナリティクス 4とGoogle広告では、指標の定義が異なる場合があります。連携をおこなう際には、指標の定義の違いを把握しておきましょう。例えば、セッションやユーザー数の定義が異なることがあります。また、コンバージョンの計測方法も異なることがあるため、注意が必要です。

具体的には、Googleアナリティクス 4では「イベント」を用いてコンバージョンを計測しますが、Google広告では「コンバージョンアクション」という概念を用いて計測します。これらの違いを理解し、各プラットフォームで適切にコンバージョンを計測できるようにしましょう。

アップデートに気をつける

Googleアナリティクス 4やGoogle広告のアップデートにより、連携に影響が出ることがあります。そのため、日ごろからアップデート情報に注意を払い、必要に応じて設定を見直しましょう。また、アップデートがあった場合、新機能が追加されることもあります。新機能の活用は、広告運用の省力化に効果的です。

ここでも、API(Application Programming Interface)やSDK(Software Development Kit)といった専門用語が出てきます。APIとはプログラム同士が連携するための仕組み、SDKとはアプリ開発に役立つツールセットのことです。アップデート情報を確認し、適切に連携ができるように設定をおこないましょう。

6.Googleアナリティクス4(GA4)を活用してより精緻な広告配信で成果向上を狙おう

Googleアナリティクス4(GA4) 活用 成果向上

Googleアナリティクス 4とGoogle広告を連携すれば、広告運用の効果を最大限に引き出すことが可能です。具体的には、連携により「WEBサイトとアプリを横断した分析」「機械学習を使った高度な分析」といったことができるため、データの活用範囲を大幅に広げることができるでしょう。

さらに、Googleアナリティクス 4と他のGoogleツールとの連携を活用できれば、広告運用に関するデータを一元的に管理および分析がおこなえます。各連携や設定をしっかりとおこなうことができれば、より一層効果的な広告配信を実現したり、広告の成果をさらに高めることが期待できるでしょう。

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編集部

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