TVer広告とは?特徴やメリット、配信のポイントを解説

編集部
TVer広告とは?特徴やメリット、配信のポイントを解説

近年のデジタル化の影響を受けて、急速な拡大を続けるインターネット動画の広告市場。その市場のなかで、「TVer広告」は市場の成長を大きく上回る勢いで伸びています。

本記事では、広告市場で今注目を浴びているTVer広告の特徴から配信する際のポイントをわかりやすく解説します。

1.TVer広告とは

TVer広告とは

TVer広告とは、民間放送5社が共同で運営するテレビ番組の動画配信サービス「TVer」に配信できる6?60秒の動画広告です。TVer広告はテレビCMのような形式で動画広告が流れるので、動画視聴のスタイルが多様化するなかで、テレビCMを補う役割が期待されています。

TVer広告の配信先メディアには、以下があります。

  • TVer
  • 各放送局の自社サービス(FODなど)
  • シンジケーションサイト(GAYO!など)

このようにTVer広告を利用すれば、多くのテレビ系動画配信サービスに効果的な訴求ができます。

2.TVer広告の特徴とメリット

TVer広告 特徴 メリット

TVer広告には、以下のような特徴があります。

  • 健全で違和感のない広告枠構成になっている
  • 広告の視聴完了率が高い
  • 独自のターゲティングが可能
  • テレビCMとの相乗効果に期待ができる
  • テレビ視聴しないユーザーにアプローチできる

それぞれの特徴とメリットを解説します。

健全で違和感のない広告枠構成になっている

TVer広告は、健全で違和感のない広告が受け入れられる仕組みになっており、それには主に2つの要因が関係しています。

一つ目は、テレビ番組に合わせた広告枠構成に設定されていることです。TVer広告はYouTube広告のように、動画再生中に急に広告が差し込まれるケースが少ないので、テレビCMに慣れている方は違和感なく受け入れられます。

二つ目は、ユーザーの受け入れがたい広告を排除して、安心・安全なコンテンツのみ配信していることです。TVer広告で広告配信するには、アカウント開設時と広告出稿時に、業態と広告素材の両方の審査に通過する必要があります。

そのため、イメージ低下を招くことにつながる、アダルトや暴力的なコンテンツ、薬機法などに触れている悪質な広告は表示されません。

広告の視聴完了率が高い

TVer広告は、他媒体の動画広告と比較して視聴完了率が高い傾向にあります。

その理由は、TVer広告には動画のスキップ機能がなく、動画広告をすべて見終わらないと動画の続きが再生されない仕組みとなっているからです。

2020年11月~12月クールTVer広告実績によると、デバイス別の広告動画の完全視聴率は下記となっています。

  • スマートフォン:95.9%
  • パソコン:96.6%
  • コネクテッドテレビ:96.1%

YouTube広告の視聴完了率は10?30%なので、90%を超えるTVer広告の視聴率はとても高い数値です。

独自のターゲティングが可能

TVer広告では、テレビが保有する情報とDMP(インターネット上に蓄積された情報データを管理するプラットフォーム)のデータを組み合わせて、独自のターゲティングができます。

TVerアプリのダウンロードする際、初回設定の事前アンケートで以下情報の登録を求められます。

  • 生年月日
  • 郵便番号
  • 性別
  • 好きな芸能人
  • 興味関心のあるジャンルなど

上記の登録内容と実際のコンテンツの視聴状況、さらに以下のDMPのデータを組み合わせることで、精密なターゲティングがおこなえます。

ターゲティング 詳細
性別 男性/女性/その他/回答しない
年齢 1歳刻みで可
興味関心

興味関心拡張

ビジネス/経済、自動車、テクノロジー/ガジェット、ゲーム、ラグジュアリー、ショッピング/ファッション、ヘルスケア、美容、教育/子育て、旅行、映画、金融/ファイナンス、スポーツ/フィットネス、料理/グルメ、ペット、アート/芸術/音楽、環境/SDGs
住所 都道府県、市区町村
ジャンル指定/除外 ドラマ、バラエティ、アニメ、ヒーロー、報道/ドキュメンタリー、スポーツ、その他
サブジャンル指定/除外 恋愛、サスペンス、ヒューマン、医療、刑事、学園、青春、コメディ、スポーツ、ファミリー、ミステリー、ホラー、時代劇、ビジネス、ファンタジー/SF、旅行/街ブラ、トーク/スタジオバラエティ、お笑い/漫才/コント、生活情報、グルメ、クイズ、音楽、報道、ドキュメンタリー、キッズ、ゴルフ、釣り、サッカー、野球、ラグビー、eSports/ゲーム、格闘技、動物、健康、教養、VTR/ロケ番組

テレビCMとの相乗効果に期待ができる

TVer広告はテレビCMと同時に運用することで、ブランド認知率が上昇し、ユーザーの購入意欲促進が図れます。TVerの広告営業部長である吉田和俊氏によると、テレビCMと合わせてTVer広告を出稿するとより高い効果が得られると報告しています。

上記より、テレビCMとTVer広告を併用することで、ブランド認知向上の相乗効果が期待できます。

テレビ視聴しないユーザーにアプローチできる

TVerはスマートフォンやタブレット、パソコンなどで場所や時間を問わずに利用できるので、普段テレビを見ないユーザーにもアプローチできます。特に、テレビ離れが進んでいる10?20代の若年層や、属性比率で高い数値を誇る20?50歳の女性のリーチが見込めるのも大きな魅力です。

また、テレビではユーザー属性のターゲティングが難しいですが、TVerは独自のターゲティングができるので、テレビ放送よりも広告主が訴求したい層にアプローチできます。

3.TVer広告の費用

TVer広告 費用

TVer広告の配信費用には、「固定単価のインプレッション課金(CPM)」「オークション形式の視聴完了課金(CPCV)」の2つがあります。CPMは、広告が1,000回表示されるたびに約4?20円程かかり、最低出稿金額は50万円が相場となっています。

一方、CPCVは広告が一回視聴完了されるたびに課金が発生する仕組みで、配信費用は競合の動きや市場によって異なります。TVer広告の出稿は希望の期間や予算に合わせて配信できますが、ターゲティングや広告の長さ、広告内容によって金額が変わってくるので、見積りは「TVer広告の出稿について」に問い合わせるのがおすすめです。

4.TVer広告の配信方法

TVer広告 配信方法

ここからは、TVer広告の配信方法を解説します。

TVer広告に配信するまでの流れは、主に以下のとおりです。

  1. TVerへ問い合わせる
  2. 業態審査
  3. 広告入稿
  4. 広告素材審査

TVerへ問い合わせる

TVer広告を配信するには、まずTVerの公式サイトにアクセスします。公式サイトにアクセスしたら、「広告配信のご相談・お見積り」へ問い合わせます。

業態審査

TVer広告を配信したい旨を伝えると業態審査が入ります。担当者の案内にしたがって、広告主の会社名とホームページを伝えましょう。業態審査を通過すると、TVerから発注サイトのアカウントが発行されるので、発注用アカウントからログイン設定します。

広告配信の準備は「新しいキャンペーンを追加」からキャンペーンの新規作成画面に移動し、以下項目を入力します。

  • 広告主
  • 広告主の企業URL
  • キャンペーン名
  • 配信セグメント
  • 掲載期間
  • 発注金額
  • CPM
  • 素材秒数

なお、設定したCPMや発注金額はあとから変更できないので、しっかり内容を確認したうえで「発注する」をクリックしましょう。

すべての内容を入力して発注すると、TVerの確認が入り、完了するまで待ちます。完了すると「受理」というステータスになります。

広告入稿

広告入稿には、スマートフォン・パソコン用の「ハイレート」とコネクテッドテレビ(CTV)の「プレミアムレート」の2種類があります。入稿規定は、公式の広告入稿規定を参考にしてください。入稿した動画素材はTVerの担当者にメール共有し、TVerから共有される素材規定チェッカーをもとに規定に沿ったものであるかチェックされます。

素材規定チェッカーは、動画素材をドラッグ&ドロップすることで、ビデオサイズやCMの尺などが規定に合っているか確認できます。エラー箇所が見つかったら、すべての結果がOKになるまで修正しましょう。

広告素材審査

動画素材の入稿完了をもって配信準備は完了です。このあと、TVerから広告素材に問題がないか厳密に審査されます。

5.TVer広告を利用する際のポイント

TVer広告 利用 ポイント

TVer広告を利用する際は、下記3つのポイントをおさえましょう。

  • スマートフォンによる視聴を前提に作成する
  • ターゲティングを狭くしすぎない
  • 審査期間を考慮して入稿は早めにおこなう

スマートフォンによる視聴を前提に作成する

TVer広告はスマートフォンによる視聴を前提にして、テキストの大きさやボリュームをコンパクトにしましょう。TVerはパソコンやコネクテッドテレビからも視聴できますが、ユーザーの大多数はスマートフォンから視聴しています。

テレビCMをそのままスマートフォンで利用すると、文字が小さくなり、読みづらくなることもあるので、適宜調整するようにしてください。

ターゲティングを狭くしすぎない

TVer広告は精密なターゲティングができますが、ターゲットを絞り過ぎると配信対象が狭くなり、十分な配信ボリュームを満たせない可能性があります。

このような結果を避けるために、最初は広い範囲で配信して、配信結果の反応がよいユーザー層へターゲットを絞るのが効果的です。

審査期間を考慮して入稿は早めにおこなう

TVer広告は各局の厳選な審査が入るため、他の媒体と比べると審査期間が長くなりがちです。そのため、広告の配信期間が決まっている場合は早めに入稿するようにしましょう。

広告内容によって配信までに要する期間は異なりますが、広告の入稿から審査までに12営業日程度かかることもあります。

まとめ

TVer広告 特徴 配信 ポイント

TVer広告の特徴と配信のポイントについて解説しました。動画広告を配信できる広告媒体はさまざまありますが、民放テレビ番組の見逃し配信などの市民権を得ているTVerで広告配信するメリットは大きいです。

特に、現代の若年層は見たいものだけを見る傾向なので、そうしたユーザーにアプローチできるTVer広告は今後も大きな成長が期待できます。本記事の内容を参考に、ぜひTVer広告の配信を検討してみてください。

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