Google広告の広告ローテーションを「最適化しない」でABテストができる?

編集部
Google広告の広告のローテーションを「最適化しない」でABテストができる

Google広告ローテーションの設定で「最適化」を選択するのは基本ですが、「最適化しない」を選択するとABテストが可能になることをご存知でしょうか?

本記事ではGoogleの「広告のローテーション」で「最適化しない」を選んでABテストをするという、少し高度なテクニックをご紹介します。

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1.広告のローテーションとは

Google広告には、広告のローテーションの設定項目があります。広告のローテーションとは、1つの広告グループのなかに複数の広告を設定している場合、その広告を交互に出す設定のことです。

広告アカウント1つに対して、Googleが用意している広告枠に表示させられる広告は1つのみ。したがって複数の広告がある場合、ローテーションでオーディションにかけることができます。そのやり方を決めるのが「広告のローテーション設定」となります。

広告のローテーション設定は「最適化」を選ぶのが基本

広告のローテーションの設定は「最適化」と「最適化しない」の2つを選択できますが、基本的には「最適化」を選ぶことになります。「最適化」を設定した場合、Googleの機械学習によって、広告グループのなかでも優れたパフォーマンスを発揮する広告を優先的に配信できるようになります。

「最適化」を選択すると多大なデータから機械学習によって最も効果的と判断された広告が選択されるため、より高いクリック率やコンバージョン率を獲得につながるなどの成果を期待ができます。特段の理由がないのであれば、広告のローテーション設定は一般的に「最適化」を選択していたほうが、よりよい結果を得られるでしょう。

ただし、十分にデータ量が蓄積されていない場合は、データを収集するためにランダムに広告が表示されることも。「最適化」に設定する際はその点だけ注意が必要です。

実質的な広告のABテストには「最適化しない」を選択

一方、「最適化しない」を選択した場合にはどうなるのでしょうか。「最適化しない」を選んだ場合は、広告が無限にローテーションして表示されます。
「最適化」を選んだ場合は、よいパフォーマンスを発揮している広告が多く表示されるようになります。「最適化しない」の場合は、よいパフォーマンスの広告も悪いパフォーマンスの広告も、均等に表示されてしまうのです。特別な理由がない場合は「最適化」を選ぶのが基本とされていますが、「最適化しない」を選ぶ場面も存在します。それが「広告のABテストをおこないたい」というケースです。

ABテストは「広告文が同じ数だけ表示させたい」、「リンク先へのアクセスを同数にしたい」などのシチュエーションで活用されるマーケティング手法。ローテーション設定で「最適化」を選択すると、配信数やクリック数が広告ごとにばらついてしまいますが、「最適化しない」を選択すると、広告ごとに配信数やリンク先へのアクセス数を揃えることができます。表示回数やクリック数が揃っていると広告の効果を見るのに便利なので、そうした目的がある場合はローテーション設定を「最適化しない」に設定することもあります。

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2.「最適化しない」を選択しABテストをする

ローテーション設定で「最適化しない」を選択してABテストを実施する際にはいくつか注意点や抑えておきたいポイントがあるので、解説していきます。

「最適化しない」を選択する際の注意点

まずは「最適化しない」を選択する際の注意点から。注意点としては以下の3つが挙げられます。

  1. 表示回数やクリック数にばらつきが出る
  2. 本来取れていたクリックが獲得できなくなる
  3. スマート自動入札を使っている場合は均等にならない

それぞれ解説していきます。

1.表示回数やクリック数にバラつきが出る

先ほどABテストは広告のローテーションで「最適化しない」を選択して表示回数やクリック数を揃えると記載しましたが、必ずしも表示回数やクリック数が一定になるとは限りません。それは「最適化しない」によって均等になるのはオークションの回数だからです。

広告が表示されるかどうかは、入札単価と広告の品質の2軸で決定されます。入札単価は調整ができますが、広告の品質は広告文による影響を受けるので、意図的に調整することができません。その結果、2つの広告でオークションに勝てる強さが異なってしまい、表示回数やクリック数にバラつきが出てしまう可能性があります。

ただし「最適化」よりも「最適化しない」を選んだときのほうがそのバラつき度合いは小さくなるので、ABテストをおこないたい際には条件を揃えやすくなります。

2.本来取れていたクリック数が獲得できなくなる

「最適化」に設定していれば、機械学習によりパフォーマンスの高い広告が優先的に表示されますが、「最適化しない」の場合はパフォーマンスの悪い広告も表示されることになります。本来であればクリックされていたものがクリックされない、といったことが起こりえるのが2つ目の注意点です。

広告文のテストをおこなうことが主な目的であればクリック数が落ちてしまっても問題ないかもしれませんが、クリックを獲得し自社ホームページに流入させることを目的としているのであれば、取りこぼしが発生することになってしまいます。「最適化しない」を選択することで、一定数アクセスの損失があることを念頭に置いておきましょう。

3.スマート自動入札を使っている場合は均等にならない

スマート自動入札とは、機械学習に基づいてコンバージョン数や目標コンバージョン単価重視の入札戦略を取る設定のこと。この設定を利用している場合は、ローテーション設定を「最適化しない」に設定していても、コンバージョン数やコンバージョン単価など設定した項目で結果が出るように広告が表示されてしまいます。ABテストをおこなう際は、スマート自動入札の設定をおこなわないようにしましょう。

「最適化しない」と「最適化」を比較してみる

ABテストを実施する際は「最適化しない」と「最適化」の2つの設定で広告を配信してみて、その結果を比較してみましょう。「最適化しない」は均等に表示されクリック数の絶対値を比較することでどちらの広告が優れていたかを判断できます。一方、「最適化」して広告を配信した場合は表示回数に偏りが出ます。しかし、クリック率などの割合を計算することで、どちらの広告が優れていたかの判断が可能になります。

また、多く表示されたということは機械学習でより成果が出ると判断された結果でもあります。そのため、「最適化しない」と「最適化」の2つで広告を配信することで、よりどちらの広告文が優れていたのかを判断できるのです。

※関連記事:ABテストとは?やり方や注意点も紹介

3.広告のローテーションの設定と変更方法

それでは広告のローテーションの設定はどのようにおこなえばよいのでしょうか。設定方法について解説していきます。

広告のローテーションを設定する

広告のローテーションの設定をおこなうには、まずGoogle広告の左メニュー「設定」の「キャンペーン設定」のボタンを押します。

すると複数のキャンペーンが表示され、右側に現在のステータスが表示されています。その中の項目に「広告のローテーション」があるので、ここでステータスを確認でき、編集マークから「広告ローテーションの変更」で設定の変更ができます。

広告のローテーションを確認・変更したい

広告のローテーションの状態を確認したり変更したりする場合も「設定」の「キャンペーン設定」ボタンを押した画面から設定の変更や確認をおこなうことができます。

また、複数のキャンペーンのローテーション設定を変更したい場合は変更したいキャンペーンの横にあるチェックボックスをクリックし、青いラベルに表示された「編集」のボタンを押します。そのあと「広告のローテーションを変更」のボタンを押すと、一括でローテーションの設定を変更できます。

4.成果優先なら「最適化」、テストマーケティングなら「最適化しない」

この記事では、Google広告のローテーション設定を変更することでABテストを実施できる事を紹介してきました。ローテーション設定は最適化にしておくと、機械学習によりパフォーマンスの高い広告が優先的に表示されるようになるので、特段の理由がない場合は「最適化」で設定しておくことが推奨されています。

しかし、「最適化しない」を選択することで、広告のABテストをおこなえるようにもなります。その場合は目的を持って「最適化しない」を選択するようにしましょう。ただし本来取れていたクリック数を獲得できなくなったり、必ずしも表示回数やクリック回数が一定にはならないという注意点もあるので、そうしたことも考慮して使用するようにしてください。

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