「Googleアナリティクスを使ってサイト分析をしたいけれど、導入方法や用語がよくわからず困っている」。
そのような方に向けて、今回はGoogleアナリティクスの使い方を解説します。
初心者にとっては一見とっつきにくいGoogleアナリティクスですが、この記事を読むと、実際の導入方法から、頻出する用語の意味、レポートの見方・分析の仕方など、Googleアナリティクスの一通りの基本的知識が身につきます。ぜひ参考にしてください。
Googleアナリティクスとは
Googleアナリティクスとは、WEBサイトのアクセス状況がわかるツールです。Googleが無料で提供しており、WEB解析の分野で標準的に使われています。
Googleアナリティクスでは、以下のようなことができます。
WEBサイトのアクセス解析
「いつ」「どこから」「どのようなユーザー」がアクセスしてきたか。
WEBサイトの行動解析
「どのくらい滞在したのか」「どういう経路でサイト内を見ているのか」「どこで離脱したのか」「目的のページまでたどり着いたのか」。
また、Googleが提供する以下のサービスと連携させることで、さらに活用の幅が広がります。
Google広告
キーワードや広告クリエイティブごとの流入状況と、その後のサイト内行動がわかる。
また、リマーケティングのリストをGoogleアナリティクス上で作ることができる。
Googleサーチコンソール
WEBサイトの検索キーワードや表示回数、クリック数、平均掲載順位などがわかる。
このように、Googleアナリティクスは基本的なWEBサイトの解析はもちろん、Googleの各サービスと連携させることで、サイト全体の施策を一元管理できます。
Googleアナリティクスのデータの見方、使い方、活用事例については下記のコンテンツからも確認いただけます。Googleアナリティクスとは?導入方法やデータの見方・使い方、活用事例まで幅広く紹介
Googleアナリティクスの使い方を説明する前に、利用を開始するまでの手順をお伝えします。
すでに導入が済んでいる場合は、この章を読み飛ばしていただいても構いません。
Googleアナリティクスの設定は「Googleアカウントの作成」「Googleアナリティクスへの登録」「トラッキングコードの設置」の3ステップでおこないます。
1. Googleアカウントの作成
まずはGoogleアカウントを作成します。アカウント作成ページにアクセスし、手順に従い入力項目を埋めていくだけで作成できます。アカウントの作成は無料です。
【Googleアカウント作成時に入力する情報】
- 氏名・任意のユーザー名・任意のパスワード
- 電話番号
- 生年月日・性別
- 電話番号活用の有無
- 利用規約への同意
2. Googleアナリティクスへの登録
次にGoogleアナリティクスの利用登録をおこないます。登録ページにて、手順に従い下記の情報を入力し、最後に利用規約に同意します。
【Googleアナリティクスの利用登録時に入力が必要な項目】
- アカウント名
- データ共有設定
- プロパティの設定
- ビジネスの概要
- 利用規約の同意
プロパティの設定では、「ユニバーサルアナリティクスプロパティの作成」をONにし、その下にある「Googleアナリティクス4とユニバーサルアナリティクスのプロパティを両方作成する」にチェックを入れます。
3. トラッキングコードの設置
Googleアナリティクスの利用登録後、表示されるトラッキングコードをコピーし、WEBサイトのHTMLソースコードの<head>内に貼り付けます。
トラッキングコードは解析したいすべてのページに設置しましょう。
設置後は、うまく作動しているかどうかのチェックをおこないます。
Googleアナリティクスのプロパティセクションのなかの「トラッキング情報」にアクセスし、さらに「トラッキングコード」をクリックすると、ステータスが表示されます。
ステータスに「過去48時間にトラフィックデータを受信しています」と表示されれば、きちんと設置できていることになります。
指標を理解する
Googleアナリティクスを使うにあたり、まずは指標について理解する必要があります。
「ユーザー」や「セッション」、「ページビュー」など、頻出の用語は聞いたことがあったり、なんとなく理解している人が多いと思いますが、これらのカウント基準や用語の正しい意味を理解していないと、誤った分析をしてしまう可能性があります。
例えば「アクセス数」とは、ユーザー数、セッション数、ページビュー数のどの指標のことをいうのでしょうか?
実は、Googleアナリティクスには「アクセス数」という定義はないため、アクセス数をまとめたレポートを作るとき、どの指標にフォーカスするかをまず決めないといけません。
ユーザー数やセッション数が減っているのに、ページビュー数が増えていることは考えられますが、ページビュー数(延べページ閲覧数)をアクセス数として報告すると、セッション数(訪問件数)が減っていることに気付けません。
これでは正しくサイトを評価できているとはいえません。
このセクションでは、各指標の意味に加え、使う際の注意点もお伝えします。
ユーザー
ユーザー数とは、サイトやページをどのくらいの数の人が閲覧したかを示す指標です。
ユーザー数はユニークユーザー、つまり初めて訪問したユーザーを指し、2回目以降の訪問はカウントされません。
よって、1人のユーザーが1日に複数回訪問していても、そのサイトのユーザー数は1件とカウントされます。
ユーザー数を確認する際に注意したいのは、時間ごとやページごとのユーザー数を合計したユーザー数と、サマリーのユーザー数は、一致しない点です。
レポートを作成する際、1時間ごとのユーザー数の推移やページごとのユーザー数などを表示することがありますが、これらは「1時間ごと」「ページごと」のユニークユーザー数ですので、合計するとユニークユーザーではなく「延べユーザー数」となります。
一方、サマリーは設定期間中のユニークユーザー数であるため、時間ごとやページごとのユーザー数とは一致しないのです。
セッション
セッションとは、WEBサイトの訪問回数のことです。ユーザーがWEBサイトに訪問してから離脱するまでを1件とカウントします。
セッションには有効期間があるので期限が切れる基準を覚えておきましょう。
まず、何も操作をしない状態で30分経過すると、セッションはリセットされます。
例えば、WEBサイトを訪問してから30分以上何もしない状態で放置し、そのあと別のページに遷移すると、セッションは2件となります。
また、午前0時を超えるとセッションはリセットされます。
例えば午後23時59分にWEBサイトに訪問し、午前0時を超えて次のページに遷移すると、セッションは2件となります。
さらにセッションに関してもうひとつ注意したい点は、「30分以内の訪問でも、WEBサイトに入る入り口が変わるとセッションがリセットされる」ことです。
例えばバナー広告をクリックしてWEBサイトに訪問したあと、一度離脱し、15分後に今度はGoogle検索でWEBサイトに訪問した場合、セッションは2件とカウントされます。
セッション数の意味を理解することは、Googleアナリティクスを用いたWEBサイト解析では特に重要です。
滞在時間や直帰率、離脱率、1セッションあたりのページ数など、ユーザー行動を分析する基本指標の多くは、セッション数をベースに計算されているからです。
少し考え方は難しいかもしれませんが、ぜひ理解しておきましょう。
なお、セッションの有効期間は、Googleアナリティクスの設定画面で変更もできます。

ページビュー
ページビュー(PV)数は、ユーザーがWEBページを表示させた回数です。同じページをリロード(更新)した場合でもページビュー数はカウントされます。
例えば1人のユーザーがサイトを訪問し、3ページ閲覧して離脱した場合、ユーザー数、セッション数、ページビュー数はそれぞれ以下の件数になります。
指標 | ページビュー数 |
ユーザー数 | 1 |
セッション数 | 1 |
ページビュー数 | 3 |
上記事例の場合は、1セッションあたり3ページ訪問したことになります。なお、Googleアナリティクスには「ページ/セッション」という指標がありますが、これは1回の訪問でどのくらいのページビューがあったかを示す指標であり、サイトがきちんと回遊されているかを判断する際に使われます。
このようにページビューは、単に多い少ないで判断するだけでなく、セッションなどの指標と組み合わせて、より深くサイト分析できる指標です。
滞在時間
滞在時間は、サイトやページにユーザーがどのくらい滞在していたかを見る指標です。
Googleアナリティクスの滞在時間には、ユーザーがサイトを1回訪問した際の平均の滞在時間を示す「平均セッション時間」と、特定のページの平均滞在時間を示す「平均ページ滞在時間」の2種類があります。
滞在時間の見方には注意が必要です。
というのも、Googleアナリティクスは、最後に訪問したページの滞在時間を測定できないからです。
Googleアナリティクスでは、各ページの滞在時間を「ページの閲覧開始時刻と次のページの閲覧開始時刻の差」で計算しています。
したがって、次のページの閲覧開始時刻のない離脱ページはカウントされません。
下表のデータを例にとると、実際のサイト滞在時間は10分なのに、Googleアナリティクス上では5分と表示されます。
閲覧ページ | 閲覧開始時刻 | 閲覧終了時刻 |
TOP | 9:00 | 9:01 |
A | 9:01 | 9:05 |
B(このページで離脱) | 9:05 | 9:10 |
なお、必ずしも滞在時間は長いほうがよい訳ではないことも知っておくべきです。
滞在時間が長いということは、しっかり内容を読んでもらえているともとらえられますが、一方で、目的になかなかたどり着けていない、内容を理解するのに時間がかかるなど、使い勝手の悪さを表している場合もあります。
過去との差を見ながら、なぜ増減しているのか、というところからさらに深堀・考察するための指標と考えるとよいでしょう。
離脱率・直帰率
離脱率・直帰率は、サイトの回遊性や使い心地などを測る重要な指標です。
例えば、到達してほしいページまでなかなかユーザーがたどり着いていない場合のボトルネックを見るには、まず離脱率・直帰率を見てどのページで離脱されているかを確認します。
離脱率と直帰率は一見似ているため、特に初心者は混同しがちです。
離脱率は、ページを閲覧したセッションのうち、そのページを最後にユーザーがサイトの外へ離脱したセッションの割合を指します。
一方、直帰率は、サイトを閲覧したセッションのうち、サイトのなかの1ページしか見ずにそのままサイトから離脱したセッションの割合を指します。
離脱率・直帰率はそれぞれ以下の式で算出されます。
離脱率 = 計測ページの離脱数 ÷ 計測ページのセッション数 × 100
直帰率 = 計測ページの直帰数 ÷ 計測ページから始まったセッション数 × 100
離脱率も直帰率もセッションベースでの考え方なので、セッションが切れると離脱数あるいは直帰数にカウントされることに注意が必要です。
なお、新しく登場したGoogleアナリティクス4では、直帰率という指標がなくなっています。
Googleアナリティクス4はWEBに加えアプリも計測できますが、アプリはURLの概念がないため、ページ単位の直帰を見る直帰率が出せないからです。
【レポートの見方】分析はここを見る
次に、Googleアナリティクスのレポートの見方を説明します。
Googleアナリティクスを使うための根幹となる部分です。
Googleアナリティクスの内部は「ユーザー」「集客」「行動」「コンバージョン」の4つのレポートに分けられており、「どのようなユーザー」が「どのような方法でサイトに来訪」し、「サイト内でどう行動」したうえで「コンバージョンしているか」がわかるようになっています。
「ユーザー」レポートではアクセスユーザーの属性がわかる
「ユーザー」レポートを見れば、アクセスしてくるユーザーがどのような属性で、どのような興味関心があり、どの地域からどれだけアクセスしているかを把握できます。
レポート内は、ユーザーレポート全体のサマリー(概要)と、それ以外の細かなレポートで構成されています。
サマリーでは、設定した期間内の「ユーザー数」「新規ユーザー数」「セッション数」「ユーザーあたりのセッション数」「ページビュー数」「ページ/セッション」「平均セッション時間」「直帰率」が数字で記されています。
これらのデータで、サイトのおおよそのアクセス数が把握できます。
サマリー以外のレポートでは、以下のことがわかります。
ユーザー属性
ユーザーの年齢や性別
インタレスト
ユーザーの興味関心
地域
どこの地域からアクセスがあったか(国、県、市区郡まで細分化できる)
行動
新規(1回のみの訪問)とリピーター(複数回訪問)の数やリピートの回数
テクノロジー・モバイル
どのようなデバイスやOSで見られているか
「集客」レポートではサイトの流入元がわかる
「集客」レポートでは、計測対象のサイトに、どこから流入しているかがわかるようになっています。
サマリー(概要)を見ると、大まかにどこからの流入が多いかがわかります。
表中の項目の意味は以下のとおりです。
Organic Search
GoogleやYahoo!JAPANなど検索エンジンでの自然検索からの流入
Referral
他サイトのバナーやリンクからの流入
Direct
ブックマークやURLの直打ちからの流入
Social
SNSからの流入
other
その他または計測不能の流入
Paid Search
リスzィング広告からの流入
Display
ディスプレイ広告からの流入
また、Google広告と連携することで、Google広告からの流入状況がわかります。
さらにサーチコンソールと連携させることで、検索キーワードごとの流入状況も把握できます。
集客レポートのメニューの一番下に「キャンペーン」というレポートがありますが、このキャンペーンを活用することで、集客チャネルをさらに細かく見ることができます。
キャンペーンを活用するにはURLに「パラメータ」をつけておく必要があります。
例えば、下記URLでは「?utm_source」以降がパラメータの部分となります。
http://www.example.co.jp/index.html?utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_campaign=cp01
上記URLがGoogle広告の入稿URLとして設定されると、キャンペーンレポート内で「cp01」からの流入として数字を見ることができます。
つまり広告文ごとや広告グループごとにキャンペーンのパラメータを変えることで、細かいメディアごとの流入状況を把握できます。
QRコードやメールマガジンからの流入を見るときにも多用される手段です。
「行動」レポートではユーザーの行動がわかる
「行動」レポートでは、サイト内でのユーザーの行動がわかります。
どのページがよく見られているか、どのページで離脱しているかなどの行動を把握することで、ユーザーが興味の高いコンテンツがどれか、また、どこが目標ページまでの経路でボトルネックになっているかなどを読み解くことができます。
行動レポートでは基本的に「サイトコンテンツ」と「イベント」の2つをチェックします。
サイトコンテンツ
「サイトコンテンツ」は、「すべてのページ」「ディレクトリ」「ランディングページ」「離脱ページ」の4つのレポートから成っています。
「すべてのページ」や「ディレクトリ」は、主にコンテンツの人気や使い勝手を測るときに使います。
レポートを開くと、ページやディレクトリごとのページビュー数やセッション数、滞在時間、直帰率、離脱率が表示されるので、これらの指標を参考に人気のコンテンツや、よく読まれているコンテンツなどを把握します。
また、「ランディングページ」や「離脱ページ」は、サイトの入り口と出口のボトルネックを知りたいときに使います。
ランディングページで直帰率が高ければ、ランディングページの内容や使い勝手が悪いということになりますし、離脱ページも上から順番に見ていって、目標ページにつながる重要なコンテンツがもしあればその部分を改善していく、というような活用方法が多いでしょう。
イベント
「イベント」は、いわゆるクリックやサイトスクロールなどを見るところです。
イベントトラッキングの設定を別途おこなうことで、PDFファイルのダウンロードが何件されているか、電話番号リンクが何回クリックされているかなど、アクセスデータでは計測できないサイト内の行動を把握できます。
また、SEOではページの読み込み速度が重要視されるため、サイトの読み込み速度も見ることが多いです。
サイトの速度は、遅ければページからの離脱要因になるため、定期的にチェックするとよいでしょう。
「コンバージョン」レポートでは目標までの動きがわかる
商品の購入や、資料ダウンロード、問い合わせの獲得など、サイトにはさまざまな目標が設定されることがありますが、そのような目標に関するデータを見られるのが「コンバージョン」レポートです。
目標が「購入」であれば購入完了ページまで、「問い合わせ完了」であれば問い合わせ完了ページまで到達したセッションや、目標までのプロセスでのボトルネックが把握できます。
また、eコマースであれば目標達成でどのくらいの売上があがったのかも計測できます。
さらに、どの集客方法で流入したユーザーが目標に到達したかまで把握できます。
商品や会社を紹介するにしても、ECサイトで売上を獲得するにしても、ビジネスでWEBサイトを活かそうとする場合、必ず何かしらの目的があり、それに伴った目標件数が設定されています。
その達成状況を見るうえで、コンバージョンレポートは重要です。
必要に応じておこなう追加設定
最後に、Googleアナリティクスを使ううえで覚えておきたい追加設定をご紹介します。
より正確なデータを得るために自分のアクセスをフィルタリングしたり、目標ページまでの弱点を洗い出すためにコンバージョンの設定をおこないます。
また、Google広告などと連携させると、より幅のある分析や広告配信するための元データなどが取得できます。
応用の幅は広いので、ここでは活用シーンの多い6つに絞ってお伝えします。
1.自分のアクセスをカウントしないように設定
Googleアナリティクスは、標準状態では自分自身によるアクセスもカウントしてしまうため、自分のアクセスを除外する設定が必要です。
自分のアクセスを除外するには以下2つの方法があります。
- IPアドレスを指定して除外する
- プラグインを使って除外する
IPアドレスを指定して除外する場合、Googleアナリティクスの設定からビューのセクションに入り、「フィルター」で自分のIPアドレスを設定することで、除外設定できます。
しかし、固定IPアドレスではない場合、特に外出先などでアクセスすることが多い場合は
IPアドレスが特定できないので、なかなか有効に機能しません。
そのような場合には、プラグインを使って除外する方法があります。
Google Chromeの拡張機能の「Googleアナリティクス オプトアウト アドオン」を使い、自分のアクセスがカウントされないようにするものです。
Google Chromeのストアで「Googleアナリティクス オプトアウト アドオン」をダウンロードし、Chromeに拡張機能を追加するだけで機能します。
ただし、このプラグインはパソコンのみの対応となり、スマートフォンやタブレットなどからのアクセスは除外できません。
また、複数のブラウザで閲覧する場合、それぞれで設定する必要があるので注意しましょう。
2.目標(コンバージョン)を設定
「コンバージョン」レポートは、目標に達した件数や達成フローなどを把握するのに重要なレポートですが、そもそもGoogleアナリティクス上でコンバージョン設定がされていないと有効に機能しません。
コンバージョン設定は決して難しくはないので、導入時にぜひやっておきましょう。
Googleアナリティクスの設定の、「ビュー」セクションのなかの「目標」で設定できます。
到達ページのURLや滞在時間、セッションあたりのページビュー数、イベントなどを指定します。
ECサイトなどは会員登録や住所入力など、購入完了までのフローが多いので、買い物カゴに商品を入れてからも離脱要因が多いです。
そのような場合、目標到達プロセスで各ページを設定しておき、どこで離脱するかをきちんと把握することが大事です。
通貨も通常はドルになっているので日本円に設定しなおします。
そのうえで、設定の「ビュー」セクションの「eコマースの設定」の箇所で「eコマースの有効化」をオンにしておきましょう。
あとは、決済完了ページに設置するトラッキングコードに、「eコマースプラグインの読み込み」「トランザクションの追加」「購入されたアイテムデータの追加」「データの送信」の4つの機能を持ったコードを記述することで、計測をスタートできます。
なお、トラッキングコードの記述変更については、Googleアナリティクスのデベロッパーサイトに詳しくまとめられているので参考にしてください。
3.他のメンバーとの共有設定
Googleアナリティクスは、自分だけでなく、他のメンバーとも共有しながら見ていくと、問題の発見がしやすくなったり、問題点の共有もしやすくなります。
Googleアナリティクスの共有方法は3つあります。
- アカウントの共有
- プロパティの共有
- ビューの共有
アカウントの共有は、アカウントそれ自体を共有するものです。
Googleアナリティクスで複数のサイトを管理しており、まとめて共有するときに便利な方法です。
Googleアナリティクスの設定の「アカウント」セクション、「ユーザー管理」で共有設定ができます。
プロパティやビューの共有は、1つのサイトのデータの一部分を共有するときに便利です。
例えば、外部の業者と共有するときに見せたくないデータなどがあれば、設定を変更したビューを用意して振り分けるというような制御ができます。
なお、共有設定は4つのレベルで権限付与が可能です。
ユーザー管理
ユーザーの追加・削除など、アカウントのユーザーを管理できる権限。
編集
プロパティやビューの追加・編集・削除が可能。またレポートの作成も可能。
共有設定
マイレポートやメモの編集まで可能。
表示と分析
閲覧のみ。
4.SEOを見るなら「Googleサーチコンソール」と連携
Googleサーチコンソールは、Googleが提供する無料のサイト管理ツールです。
Googleの検索エンジンにどう評価されているかや、どのようなキーワードで検索されているかを知ることができます。
GoogleサーチコンソールとGoogleアナリティクスを連携させることで、Googleサーチコンソール上でわかることをGoogleアナリティクスで表示させることができ、1つの管理画面で管理できるようになります。
特にデータ利用が厳しくなっている昨今では、Googleアナリティクス単体では自然検索のキーワードはほぼ取得不可能となっており、流入キーワードごとの状況を把握したい場合などでは連携が必須です。
連携の仕方は、「集客」メニューのなかにある「Search Console」をクリックし、検索クエリを選択すると、「このレポートを使用するにはSearch Consoleの統合を有効にする必要があります」と表示されるので、「Search Consoleのデータの共有の設定」をクリックします。
すると、設定の「プロパティ」セクションに遷移します。ここで、「Search Consoleを設定」をクリックし、編集で連携するサイトを指定することで関連付けができます。
連携できると検索クエリや自然検索でのランディングページ、アクセスしてくる国やデバイスなどを知ることができます。
特に検索クエリは、自社が力を入れたいキーワードできちんと流入しているかなど、SEOの評価ができる項目なので重要です。
5.告分析を加えるなら「Google広告」と連携
WEBサイトへの流入を増やすために広告を使うことがよくありますが、GoogleアナリティクスはGoogle広告と連携させることも可能です。
この連携により、Google広告でのキャンペーンごとの流入状況や目標までの到達件数、ECサイトであれば販売金額などが把握できるようになります。
さらに、Google広告はリマーケティング広告が使えます。
リマーケティング広告はサイト来訪者に対し広告訴求できるものですが、Googleアナリティクスと連携させることで、Googleアナリティクス上で作成したユーザーリストに対して広告を配信可能となります。
例えば、Google広告のリマーケティング広告ではページ単位でしか配信対象ユーザーを絞り込むことができませんが、Googleアナリティクス上で「サイトに3回以上訪問したユーザー」や「サイト内でAページのあとにBページにおこなったユーザー」などのリストを作成でき、実際にそのリストの条件に当てはまるユーザーに広告を訴求できます。
このようにGoogle広告とGoogleアナリティクスの連携は、単にGoogleアナリティクス上でGoogle広告のデータが見られるだけでなく、広告の配信方法の自由度も高まるメリットがあります。
Google広告とGoogleアナリティクスの連携には、同じGoogleアカウントでGoogle広告の管理者権限とGoogleアナリティクスの編集権限以上の権限を保有していることが条件となります。
実際の作業としては、Googleアナリティクスの設定の「プロパティ」セクションで、Google広告とのリンクをクリックし、リンクさせる広告アカウントを設定します。
なお、Google広告側でもGoogleアナリティクスとの連携作業は可能です。
6.動画きっかけのサイト利用を調べるなら「YouTubeアカウント」と連携
Googleのさまざまなサービスと連携できるGoogleアナリティクスですが、YouTubeはGoogleアナリティクスで直接解析できません。
WEBサイトでYouTubeの動画を埋め込み、商品紹介やハウツー動画などで利用するシーンは多くあり、それが目的達成にどの程度寄与しているかは測りたいものです。
そのような場合、Googleタグマネージャーを使えば、埋め込み動画の再生ボタンのクリックや再生時間、再生回数などを取得し、Googleアナリティクスでイベントトラッキングを用いて解析できます。
Googleタグマネージャーは本来、広告タグなどさまざまな計測に必要なタグを一元管理できるツールですが、「トリガー」(タグを起動させるきっかけ)を工夫することで、上記の解析が可能となります。
Googleタグマネージャーには、「YouTube動画トリガー」が用意されており、使用するとページに埋め込まれているYouTube動画での操作に基づいてタグを配信できます。
トリガーの種類は、動画の開始や完了、一時停止や動画の再生時間の割合や秒数などとなります。
このようなトリガーを使いGoogleアナリティクスで計測することで、コンバージョンユーザーが動画を見たかどうかや、動画をどの程度見たかなどを計測できるようになります。
なお、YouTube動画トリガーについては下記もぜひご参照ください。
Googleタグマネージャーヘルプ「YouTube 動画トリガー」
Googleアナリティクスの使い方をマスターして、サイト分析&改善に役立てる

今回は、Googleアナリティクスの使い方について、設定方法から、使うために覚えておくべき用語の説明、実際のレポートの見方や覚えておくとよい設定方法などをお伝えしてきました。
Googleアナリティクスは無料のツールですが、多岐に渡った計測が可能です。
単にサイトにいつどのくらいアクセスがあったか、だけではなく、どのようなユーザーがどのように行動して目標ページまで到達しているかというWEB解析の基本的なことが網羅的におこなえます。
有料のサイト解析ツールもありますが、まずはGoogleアナリティクスを覚えるだけでも、有効なサイト改善施策を見つけ、実行できるでしょう。
ぜひ、Googleアナリティクスの使い方をマスターして、WEBサイトの改善に活かしてください。

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