Yahoo!広告には自動入札機能があります。これを用いることで、作業効率化や精度の高い入札など、さまざまなメリットをもたらします。
今回は、Yahoo!広告の自動入札機能における手動入札との違いや種類、自動入札を利用するメリットを解説します。自動入札のことを詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
Yahoo!広告の自動入札とは
キャンペーンの種類や広告掲載の目的に応じて、適切な入札価格を自動的に調節するのがYahoo!広告の自動入札です。過去の実績や予測値に基づいて、目標にする指標に合わせてキーワードの入札価格が自動的に決定されます。
手動入札との違い
手動入札との違いは「自動入札はリアルタイムに入札価格が変動すること」、「自動入札は学習期間が必要なこと」、「自動入札はさまざまなシグナルを活用すること」の3つです。
まず、価格の変動についてですが、手動入札の場合、広告グループやキーワード単位で設定した入札価格に応じて配信がおこなわれるため、手動で入札価格を変更しない限り変わりません。一方で、自動入札なら24時間、365日入札価格が変動します。
そして、自動入札には学習期間がないため、適切な入札価格を設定すれば初動から安定した利益を得ることも可能。
手動入札は「デバイス」、「地域」、「時間帯」など、キャンペーン単位で設定できる項目に対して、入札価格調整率を活用し、入札価格の微調整が可能です。しかし、自動入札ではこれらの項目のほかにも「ブラウザ」や「OS」、「実際に検索されたキーワード」など、自動入札では考慮されないシグナルを用いて入札調整されています。
Yahoo!広告の自動入札タイプ
Yahoo!広告の自動入札には、Yahoo!検索広告とYahoo!ディスプレイ広告とで、利用できる入札戦略が異なります。Yahoo!検索広告では、以下の7つの自動入札を利用できます。それぞれ解説します。
拡張クリック単価
拡張クリック単価の目的は、コンバージョン獲得の最大化です。手動で設定した入札単価をもとに、コンバージョン数が最大化されるように入札価格を自動調整します。ユーザーのクリックが発生した際、コンバージョンの可能性が高い場合は入札単価を引き上げ、コンバージョンの可能性が低い場合は入札単価を引き下げます。
コンバージョンの可能性は端末、ブラウザ、地域、時間帯などのユーザー情報に基づいて予測されます。
クリック数の最大化
1日の予算内クリック数を最大にすることを目的とした自動入札タイプです。サイトへのアクセスを増やしたい場合に利用されます。1日の予算内でクリックが最大化するように、オークションが発生するたびにリアルタイムで入札価格を調節しています。
コンバージョン数の最大化
1日の予算内でコンバージョンの獲得数を最大化することを目的にした自動入札タイプがコンバージョン数の最大化です。拡張クリック単価と似ていますが、手動で設定した入札単価をもとに自動調整する単価クリック単価に対して、1日の予算内で入札価格を自動調整する違いがあります。
コンバージョン単価の目標値
平均コンバージョン単価を維持しながら、コンバージョン数を増やすことを目的とした自動入札タイプがコンバージョン単価の目標値です。入札価格は広告キャンペーンの過去の情報をもとに計算されます。一定のコンバージョン単価を維持しながら、コンバージョンを獲得したい場合に最適です。
コンバージョン価値の最大化
1日の予算内に、できるだけ価値の高いコンバージョンを獲得することを目的とした自動入札タイプがコンバージョン価値の最大化です。
入札単価は機械学習によっておこなわれ、オークションが発生した時にリアルタイムで調整される仕組みになっています。1日の予算内でコンバージョンの価値を最大化し、ROASを高めたい場合に最適です。
広告費用対効果の目標値
広告費用対策効果の目標値は、目標となる広告の費用対効果(目標ROAS)を維持しながら、コンバージョンの価値を最大化することを目的とした自動入札タイプです。
目標ROASが決まっていて、商品やサービスごとに利益率が異なる場合、全体のコンバージョンの価値を最大化するのに適しています。設定されたROASを維持しながら、コンバージョンの価値が最大化されるように入札単価を調整しています。
ページ最上部掲載
検索結果の画面で、ユーザーの目に留まりやすい最上段に広告が掲載されるように、自動で入札単価を調節する自動入札タイプがページ最上部掲載です。
入札単価は、広告オークション発生のたびにリアルタイムで入札単価を調整します。広告をページの最上部に掲載したい、商品やサービスの認知度を上げたいなどの場合に適しています。
Yahoo!広告の自動入札を利用するメリット
Yahoo!広告の自動入札を使うとメリットがありますが、主に「入札単価の自動調整による作業効率化」、「ユーザーシングナルの利用による精度の高い入札が期待できる」の2点。それぞれ解説します。
入札単価の自動調整による作業効率化
自動入札を利用すると、キーワードごとに出稿する入札単価の調整工程を削減できるメリットがあります。手動入札では、広告順位の変動を見ながら、入札調整をする必要がありますが、自動入札ではその必要がないため、担当者の手間を大幅に減らせます。自動調節機能もあるため、広告費の無駄を省くことも可能です。
自動入札は機械学習を導入しているため、頻繁に設定を変更することは禁物です。設定変更後は、機械学習の進捗状況を見ながら、2?4週間程度は観察する必要があるでしょう。
ユーザーシグナルの利用による精度の高い入札が期待できる
ユーザーの所在地や曜日、時間帯、デバイスなどのシグナルを考慮して、オークションが発生するたびにリアルタイムで入札価格を調整できることもメリットになります。手動入札で考慮できるシグナルもありますが、都度設定する必要があり、過去の実績を考慮しながら設定を変更することは現実的ではないでしょう。
Yahoo!広告の自動入札における注意点
Yahoo!広告で自動入札を使う際は、注意したいことの3点を以下で解説します。
最適化されるまでに一定の期間とデータ量が必要
まず、最適化が進むまでに一定の期間とデータ量が必要な点です。自動入札では、過去のデータから機械学習をおこない、入札単価を調整しています。配信を開始したタイミングでは適切な入札が不可能なため、成果にブレが生じる、一時的に悪化するなどの可能性があります。
手動入札やクリック数の最大化を用いる、マイクロコンバージョンの活用などで配信データを蓄積してから、自動入札に移行することで解決できるでしょう。
データに急激な変化があった際に機能しないことがある
自動入札では、データに急激な変化があるとうまく機能しないことがあります。過去のデータをもとに機械学習をして入札調整をしているため、過去のデータと異なる設定に変更すると、うまく機能しない恐れがあります。
また、セールや年末年始などアクセス数やユーザーの動きが通常時と異なる場合も、うまく機能しないことがあります。
入札価格調整率の調整ができなくなる
最後に入札価格調整率の調整がほぼできなくなる点に注意が必要です。手動入札だと、ターゲットごとの入札単価調整率を設定できますが、自動入札だと一部の自動入札で入札単価調整率を設定できなくなります。
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まとめ
Yahoo!広告の自動入札は、さまざまな目的に応じて入札単価を自動調整する便利な機能で、これを利用することによって負荷の軽減や入札の精度向上が期待できるでしょう。設定した目標値や過去の実績などをもとに、機械学習によって入札価格が調整されます。
また、目的に応じたさまざまなタイプもあります。自動入札を使う際は、この記事を参考に適切なタイプを選んで運用してみてくだい。
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