検索広告型リマーケティング(RLSA)における仕組みやメリットを解説。RLSAを活用すると、成約見込みが高いユーザーに効率良くアプローチができます。
Google広告とYahoo!広告それぞれの設定方法についても詳しく解説していきます。
目次
検索広告型リマーケティング(RLSA)とは
検索広告型リマーケティング(RLSA)とは、一度自社のサイトを訪問したことがあるユーザーに向けて、広告の配信内容をカスタマイズできる機能です。Google広告の場合はRLSAと呼ばれていますが、Yahoo!広告の場合はサイトリターゲティングと呼ばれています。
一度自社サイトを訪れたことがあるということは、自社の商品などに興味を持っている証拠。リマーケティングでは、自社に興味を持っていて、コンバージョンに至る見込みのある顧客に対してアプローチができます。
RLSAの仕組み
リマーケティング広告では、cookieを使用して、サイトに訪れたユーザーかどうかを判定します。サイトに訪れるとcookieを付与し、サイトを離脱したあとにcookieの有無をもとにして、一度サイトを訪れたユーザーかどうかを判断し、広告を出し分けているのです。
検索広告型リマーケティングの場合は、一度サイトに訪れたユーザーに対して入札単価を別で調整して配信するといったことが可能です。
RLSAを設定するメリット
RLSAを設定することで、普通に広告を配信するよりも大きなメリットを得ることができます。RLSAを設定するメリットにはどのようなものが挙げられるのでしょうか。メリットとしては以下の4つが挙げられます。
- 訪問実績のあるユーザーに以前と異なるアプローチができる
- ユーザーを絞って配信量を強化できる
- ユーザーに合わせた入札単価の調整ができる>
- ビッグワードでも効率よく広告が配信できる
訪問実績のあるユーザーに以前と異なるアプローチができる
RLSAを利用するメリットとして大きいのは、訪問実績のあるユーザーにアプローチできる点。一度自社サイトに訪れているということは、商品やサービスに興味を持っていてコンバージョンに至る可能性が高いユーザーです。したがって、そうしたユーザーに絞って広告を配信できるのは大きなメリットです。
また、一度訪れたユーザーに対して別の訴求をおこなうこともできます。例えば広告文を変えて見たり、LPを変えて見たり、割引を追加してみたりと、さまざまな角度からアプローチができるので、成約率を高めやすいのが特徴です。
ユーザーを絞って配信量を強化できる
RLSAは一度サイトに訪れたことがある人という、限定されたターゲットに広告を配信することになります。そのため、母数が限られている点が特徴として挙げられます。広く広告を配信したい場合にはデメリットに見えてしまいますが、逆に成約に至る可能性が高いリストなので、無駄に広告を配信しなくて済むととらえることもできます。
また、限られた予算のなかで広告を運用する場合、見込みの高い顧客に何度も広告を配信できると成約率を上げることもできて効果的です。RLSAだとこうした施策の実現が可能です。
ユーザーに合わせた入札単価の調整ができる
RLSAを利用することで入札単価が調整できます。それにより、広告を表示させる時間帯や場所、頻度などの調節が可能になります。
例えば特定の時間帯にコンバージョンが発生することがわかっていれば、その時間帯の入札単価を引き上げ、その他の時間帯を引き下げることで、よりコンバージョンしやすい特定の時間帯に多く広告を表示させることができます。
ビッグワードでも効率よく広告配信ができる
RLSAを利用することで「カーテン」や「スポーツドリンク」などのようなビッグワードでも効率よくコンバージョンの獲得ができる可能性があります。
例えば冷蔵庫を販売している企業が広告を出稿する際を考えてみましょう。通常、「引越し」というキーワードの場合、引越し業者を探しているというのがこのキーワードを検索している人の需要です。しかし、一度冷蔵庫を販売している自社サイトに訪れたユーザーが「引越し」と検索した場合はどうでしょうか。おそらく近々引越しの予定があり、冷蔵庫が古くなったから買い換えようと考えている可能性がありますよね。
このように、RLSAを活用することで、通常はニーズのないビッグワードでもターゲットを絞ることで効率よくコンバージョン獲得につながることもあります。
RLSAの設定方法(Google広告)
ここまで紹介してきたように、RLSAは確度の高いユーザーをターゲットにするため、効率よく広告を配信できます。それではRLSAを設定する際にはどのような手順を踏むとよいのでしょうか。Google広告の場合とYahoo!広告の場合との2パターンを紹介していきます。
Google広告の場合は以下の7つの手順で設定完了です。
- RLSAを設定する広告グループを選択
- 「オーディエンス」タブを開く
- 「オーディエンスセグメントを追加」をクリック
- 「キャンペーン」を選択
- 「ターゲティング」にチェックを入れる
- 紐付けたいリマーケティングリストを選択
- キャンペーン設定で単価やクリエイティブの設定をおこなう
オーディエンスの選択の際に、「ターゲティング」と「モニタリング」のどちらかを選択できる画面が表示されますが、ここは「ターゲティング」にチェックを入れます。
モニタリングにチェックを入れると、リマーケティングリストに含まれていないユーザーにも広告が表示されていまうため注意が必要です。
RLSAの設定方法(Yahoo!広告)
続いてYahoo!広告でRLSAを設定する方法です。Yahoo!広告の場合は以下の手順で設定ができます。
- ツールでターゲットリスト管理をクリック
- 広告データ利用基準に同意
- 「サイトリターゲティング用のタグを取得する」をクリック
- キャンペーンの選択
- ターゲットリスト管理で紐付け体ターゲットリスト名にチェック
- 「関連付けの設定」から「キャンペーン」選択
- 入札単価の調整や広告文の設定をおこなう
Google広告の場合は手持ちの顧客リストの情報をもとにターゲットに広告を配信できますが、Yahoo!広告の場合はそうした設定ができず、WEBサイトの訪問やアプリユーザーのみが対象となります。
RLSAを使用する際の注意点
RLSAを利用する際の注意点について解説していきます。以下の2点を念頭において運用することを心がけましょう。
モニタリングとの違いを把握する
RLSAを利用するときに注意したいのが、ターゲティングとモニタリングの違いです。オーディエンスの紐付けの際にターゲティングとモニタリングの2種類の方法があります。
ターゲティングは設定した人にだけ配信する方法で、モニタリングはターゲティング設定した人も含めて、すべての人に広告を配信する方法です。特定のユーザーにのみ広告を配信したいのに、ターゲティングした人以外の人にも広告が配信されてしまうと、設定した意味がなくなってしまいます。オーディエンスの紐付けの際に必ず「ターゲティング」にチェックが入っているかを確認しましょう。
リストサイズが足りないと利用できない
RLSAを利用するには、プライバシー保護の観点からある程度のボリュームがないと配信できません。RLSAでは、過去30日間でアクティブなユーザーが1,000人以上いないと配信対象として設定できないとされています。そのため、ターゲティングを設定する際には広告配信に必要な数だけのユーザーデータを事前に集めておく必要があります。
まとめ
この記事では、検索広告型リマーケティング(RLSA)とは一体何なのか、どのようなメリットがありどのように設定するのかを紹介してきました。RLSAを設定すると、一度自社サイトに訪れたことがある人など、自社商品やサービスに興味を持っている確度の高い顧客に限定して広告を配信できます。
そうしたターゲットに対して「広告文を変えてアプローチする」、「単価を調整して配信ができる」というきめ細かな配信がRLSAのメリットでした。RLSAを利用することでより広告の効果を高めることができます。設定方法も複雑で難しい訳ではないので、本記事を参考にしながら設定して効率的に広告を運用していきましょう。
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