本記事では、ランディングページの概要、ランディングページとホームページの違いを解説します。
WEBサイトを運営していると「ランディングページ(LP)」という言葉を耳にする機会があると思いますが、WEBマーケティングに携わったばかりという方のなかには、ホームページとランディングページの違いをよく理解しないままということもあるのではないでしょうか。
ランディングページは「LP」とも略称されており、ホームページはどちらもインターネットで集客するために活用するWEBページですが、ページ構成や役割は大きく異なります。
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目次
ランディングページとは
ランディングページ(Landing Page)とは、検索結果やWEB広告を経由してユーザーが最初にアクセスするページのことです。
ランディングページは、ユーザーが「ホームページに着地する=land」ことから、この名前がつきました。また、ランディングページは略して「LP(エルピー)」とも呼ばれています。ランディングページには、「広義のランディングページ」と「狭義のランディングページ」の2種類があります。
広義のランディングページ
広義のランディングページとは、「ホームページのなかで最初にアクセスされたページ」を意味します。
例えば、トップページに最初にアクセスした場合は、トップページがランディングページになり、検索エンジンなどを通して会社案内のページにアクセスした場合は、会社案内のページがランディングページになります。
広義のランディングページは狭義のランディングページと区別するために、「入口ページ」や「集客ページ」とも呼ばれています。
狭義のランディングページ
狭義のランディングページとは、「ユーザーの行動を誘導することに特化した縦長のレイアウトページ」を意味します。
検索結果やリスティング広告、SNSなどから流入したユーザーを、直接に注文やお問合せといったアクションに結びつけるページとなっています。
一般的なランディングページは、狭義のランディングページを指すことが多いため、これより狭義のランディングページの概要について解説します。
ランディングページをつくるメリット
ランディングページをつくるメリットは、主に以下の4つがあります。
- コンバージョンなどの成果が出やすい
- 分析や改善が簡単にできる
- ユーザーの離脱防止ができる
- 1ページでユーザーに情報を提供できる
それぞれのメリットを解説します。
コンバージョンなどの成果が出やすい
ランディングページは商品やサービスの訴求に特化しているため、コンバージョンなどの成果が出やすくなります。
また、ランディングページは訴求したい商品やサービスを1種類に絞り、コンバージョンを目的としたリンクを設置するので、コンバージョンが向上する傾向にあります。
分析や改善が簡単にできる
ランディングページは基本1ページ構成で、縦にスクロールするだけですべての情報を得られるため、ページ分析や改善が簡単にできます。
そのため、コンテンツの変更や順序の入れ替えなどの改善の方針も立てやすく、特定のターゲット層に訴求しやすいメリットがあります。
ユーザーの離脱防止ができる
ランディングページは意図的にリンクの選択肢を限定できるため、ユーザーの離脱防止が期待できます。
ホームページはバナーボタンや文字リンクなどの内部リンクが多く、離脱率が高い傾向にありますが、ランディングページは他のページへのリンクが少ないため、ユーザーの離脱防止に最大限の効果を発揮できます。
1ページでユーザーに情報を提供できる
ランディングページの情報は基本1ページに集約されているので、ユーザーは画面を縦にスクロールするだけですべての情報を得られます。
そのため、ユーザーは商品やサービスの理解もしやすく、注文やお問い合わせのアクションをしてもらえる可能性が高くなります。
※関連記事: ランディングページ制作(LP制作)のメリットや自社制作・制作会社での制作する特徴を紹介
ランディングページとホームページの違い
ここでは、ランディングページとホームページの違いを、6つの項目に分けて解説します。
- 目的
- ページ数
- 特徴
- 集客方法
- SEO
- 費用
目的
ランディングページとホームページの目的の違いは下記となっています。
- ランディングページ:アクション誘導
- ホームページ:情報提供
ランディングページは、ユーザーに「アクションを誘導する」のが目的です。
ランディングページは基本的に1ページの縦長構成となっており、次のような流れでユーザーにアクションを誘導します。
- キャッチコピー&イメージ画像
- 興味関心や共感
- 課題解決
- サービス説明
- 導入事例
- クロージング
- 申し込み
具体的なユーザーのアクションには、以下のようなものがあります。
- 商品を購入する
- 資料をダウンロードする
- お問合せをする
- セミナーに予約する
- 試供品の申し込みをする
一方、ホームページはユーザーに「情報を提供すること」を目的にしているため、さまざまなページ情報を掲載するスタイルになっています。
例えば、企業サイトでは、求職者に採用情報を届けたり、顧客に商品情報を伝えるなどのサービスをおこなっています。ホームページはランディングページよりも情報量が多くなっているため、ユーザーが欲しい情報をすぐに見つけられる工夫が必要となります。
ページ数
ランディングページとホームページの違いで特にわかりやすいのが、WEBサイトのページ数です。ランディングページは基本的に1ページ、ホームページは複数ページ構成となっています。
特徴
ランディングページとホームページはどちらもWEBサイトの一種ですが、異なる特徴を持っています。
ランディングページ
ランディングページは基本的に1ページ完結の縦型構成で、紹介する商品やサービス、ターゲットに絞って作成するため、問い合わせや売上の向上が見込めます。
また、ランディングページはホームページと比較してページ数が少ないため、ユーザーの検証やコンテンツ改善が比較的簡単にできます。
ホームページ
ホームページは複数のページを活用して、さまざまな企業コンテンツをユーザーに提供できます。会社情報を掲載したホームページは、ユーザーの信頼を築き、安心感を高めるのに役立ちます。
集客方法
ランディングページとホームページでは、ユーザーの集客方法が大きく異なります。
ランディングページ
ランディングページはリスティング広告などを受け皿としているため、掲載後すぐにインプレッション(広告表示回数)される即効性があります。キーワードやターゲットによっては、運用をはじめてすぐ結果につながるケースもあるので、期間内のキャンペーン施策や新商品の訴求にとても効果的です。
ホームページ
ホームページは、SEO施策に取り組み、自然検索での上位表示を目的に集客します。検索上位に表示されると、検索エンジンの結果ページに自然に表示されるようになり、広告費を出さなくてもコンバージョン獲得ができるようになります。
SEO
Googleをはじめとした、検索エンジンのランキング上位表示をおこなうSEO(検索エンジン最適化)は、検索結果からの流入や売上、リード獲得などを増やせます。
SEOに適しているWEBサイトは、以下のような条件が必要です。
- テキスト量が多い
- ページ数が多い
- 検索意図がある
1ページ完結型のランディングページは上記条件を満たさない傾向にあるため、SEOには不向きなページとなります。
ただし、企業サイトやサービスサイトの下層にあるランディングページは、WEBサイトと一体化しているため、SEOに向いています。
費用
ランディングページとホームページでは、作成するページ数が異なるため、制作費用も大きく異なります。
ランディングページ
ランディングページは1ページの縦長フォーマットが基本となっており、制作費用は10万円?60万円が相場となっています。
下記表は、制作費用のイメージです。
目的 | 相場 | 改善サポート |
---|---|---|
とにかく格安なページ | 10万円以下 | なし |
デザインにこだわったページ | 10~30万円 | なし |
構成やコンテンツにもこだわったページ | 30~60万円 | 一部あり |
本格的なWEBマーケティングに取り組む | 60万円以上 | あり |
ランディングページは公開するだけでは成果が出にくいため、リスティング広告などの有料広告運用がセットになります。
また、ランディングページは検索エンジンからの自然流入がない場合、広告配信を止めた瞬間にページのアクセスもゼロになります。
そのため、アクセス情報を増やすには広告費用を出し続ける必要があります。
ホームページ
ホームページの制作費用は30?100万円が相場となっています。ページ数や記事の量、デザイン、追加機能によって制作費用が変動しますが、30万円未満でもホームページ作成は可能です。
ただし、30万円未満のホームページは、ページ数やコンテンツ量が限られています。
アニメーションや動的なデザイン、SEO内部対策などにもこだわって作成しようとすると、200万円ほどかかる場合もあります。
ランディングページとホームページどちらが必要?
ランディングページとホームページはそれぞれ役割が異なるため、目的や用途によって優先順位も変わってきます。
ここでは、ランディングページとホームページ、どちらを優先すべきかをシーン別に解説します。
商品数やターゲット層が広い場合はホームページを優先
ホームページは情報を提供する場なので、訪問ユーザーに自社サービスをすべて紹介する場合に適しています。特に、商品数やターゲット層が広い場合は優先して作るようにしましょう。
また、ホームページはブランディング効果も期待できるので、制作段階でコンテンツ内容やデザインにこだわるのが重要となってきます。
商品が1種類の場合や特定のターゲットに訴求したい場合はランディングページを優先
提供している商品やサービスが1種類の場合や、特定のターゲット層に訴求したい場合は、ランディングページを優先しましょう。
スタートアップ企業などは、一定期間内で顧客を増やし、スピーディにコストを回収する必要があるため、1種類の商品やサービスを特定のターゲットに訴求すると効果的です。
一定の成果が出たら、自社の状況を考慮したうえでホームページ作成への移行を検討しましょう。
まとめ
ランディングページの概要、ランディングページとホームページの違いを解説しました。
ランディングページとホームページはそれぞれの役割が大きく異なるため、目的や用途を明確にして使い分けるのが重要です。
一定の期間内に商品やサービスを多くのユーザーに訴求し、効率的なコンバージョン獲得を目指す広告運用担当者の方は、ぜひランディングページの活用を検討してみてください。
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