コミュニケーションツールとして有名な「LINE」を、ビジネスに活用したいと考えている方も多いのではないでしょうか。LINEには、「LINE公式アカウント」「LINE広告」「LINEチラシ」など、さまざまな集客ツールがありますが、これらを利用するには、「LINE for Business」への登録が必要です。
今回の記事では、LINE for Businessのメリットや各サービスなどを紹介し、始め方・活用方法についても解説します。ぜひ、参考にしてみてください。
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目次
LINE for Businessとは
「LINE for Business」は、LINEが企業や店舗などのビジネス用として提供しているサービス・アプリの総称です。個人やグループ間でのコミュニケーションに利用するのが通常のLINEですが、LINE for Businessは、「個人と企業・店舗をつなぐサービス」です。
LINE for Businessの「LINEビジネスID」を取得することで、「LINE公式アカウント」など多くのサービスやアプリが利用できるようになります。
LINE for Businessのメリット
LINE for Businessには、下記3つのメリットがあります。
- お客様と直接コミュニケーションがとれる
- LINEを使って情報発信ができる
- クーポンやアンケートの機能を活用できる
それぞれ解説します。
お客様と直接コミュニケーションがとれる
LINE for Businessでは、お客様と直接コミュニケーションをとることができます。企業側にとってはもちろん、店舗の予約や確認など、ユーザーにとっても有益に活用できる点がメリットです。
LINEを使って情報発信ができる
LINEを使って情報発信ができるのも、大きなメリットです。2022年3月末時点でLINEの国内月間利用者数は、9,200万人です。多人数のユーザーを対象として情報発信ができるのは、ビジネスにおいて大変効率的でしょう。
クーポンやアンケートの機能を活用できる
クーポンやアンケートの機能が活用できるのも、LINE for Businessのメリットの一つです。また、お得なキャンペーンを合わせて実施することで、来店や追加注文につながりやすくなります。
LINE for Businessのサービス一覧
それでは、LINE for Businessにはどのようなサービスがあるのでしょうか。
ここでは、LINE for Businessのサービスを、「コミュニケーション機能を活用したサービス」「広告関連のサービス」「販売促進やOMOを目的としたサービス」の3つに分けて紹介します。
コミュニケーション機能を活用したサービス
LINE for Businessの、コミュニケーション機能を活用したサービスは下記のとおりです。
- LINE公式アカウント
- LINEミニアプリ
- LINEマーケットプレイス
- LINE STAFF START
それぞれ説明します。
LINE公式アカウント
「LINE公式アカウント」は、友だち登録してくれたユーザーに向けて直接メッセージやクーポンを届けられるサービスです。大手企業から街の店舗まで幅広く活用されており、LINEのなかでポイントカードの発行管理が可能な「ショップカード」、ユーザーからの通話が無料の「LINEコール」などのさまざまな機能が充実しているのが特徴です。
以前まで、中小企業・中小店舗は「LINE@」、大企業や官公庁などは「LINE公式アカウント」と区分されていましたが、現在はLINE公式アカウントに統合されています。
参考元:LINE公式アカウント|LINE for Business
LINEミニアプリ
「LINEミニアプリ」は、LINE上で機能する自社アプリを開発・導入するサービスです。自社サービスとして、「モバイルオーダー」や「順番待ち受付・呼び出し」、「デジタル会員証」などの店舗や施設運営に役立つ機能を実装できます。
飲食店や美容サロンなど業界に特化した便利な機能で、多くの実店舗が利用しています。
参考元:LINEミニアプリ|LINE for Business
LINEマーケットプレイス
「LINEマーケットプレイス」とは、LINE APIを活用した拡張機能によって、LINE公式アカウントをはじめとする法人向けサービスを拡張できるサービスのことです。
提供ソリューションには、「予約受付」「モバイルオーダー」「テイクアウト」「自動応答」「インターネット通販」などがあり、自社に適した拡張機能を選んで提供パートナーに連絡、連携することで活用が可能です。
参考元:LINEマーケットプレイス|LINE for Business
LINEプロモーションスタンプ
「LINEプロモーションスタンプ」は、広告費を出すことでユーザーにLINEスタンプを提供できるサービスです。
LINEスタンプを作成・提供し、多くのユーザーに利用してもらう機会が増えると、ブランドの認知度向上につながります。
参考元:LINEプロモーションスタンプ|LINE for Business
LINE STAFF START
「LINE STAFF START」は、LINE上で店舗スタッフとユーザーが直接コミュニケーションをとれるサービスです。
店舗スタッフ一人ひとりにLINE公式アカウントを提供し、商品やコーディネート、キャンペーンなどの情報発信、LINEチャットやLINEコールによるオンライン接客を実現します。また、情報配信やオンライン接客を通じて、スタッフの売上の可視化もできます。
参考元:LINE STAFF START|LINE for Business
広告関連のサービス
広告関連のサービスには、次の2つがあります。
- LINE広告
- Talk Head View
それぞれ解説します。
LINE広告
「LINE広告」は、月間9,500万人が利用するLINEユーザーを対象に広告を配信できる、広告配信プラットフォームです。「トークリスト」や「LINE NEWS」、「LINE VOOM」など、LINEのさまざまな面やファミリーサービスなどに広告配信ができ、設定もオンラインで簡単におこなえます。
また、運用効果を計測してマーケティングの改善を図ることも可能です。
Talk Head View
「Talk Head View」は、国内最大規模のリーチが見込める動画広告です。
最もアクセスが多いトークリストの最上部に、ダイナミックな動画や静止画の広告配信ができ、LINEならではのリーチ力で商品認知の向上につなげられます。
参考元:Talk Head View|LINE for Business
販売促進やOMOを目的としたサービス
販売促進やOMOを目的としたサービスは、主に下記の4つです。
- LINEで応募
- LINEチラシ
- LINEポイントAD
- LINE POP Media
それぞれ解説します。
LINEで応募
「LINEで応募」は、LINEが提供するパッケージを使った販売促進機能です。オペレーションの軽減やキャンペーンへの参加促進など、店頭販促のさまざまな課題解決を目的に、シンプルな価格・仕様で提供されます。
ユーザーは、店頭の商品についているQRコードやLINE広告バナーから参加することでポイント・景品を獲得でき、企業側もブランド認知度の向上やアンケート収集が効果的におこなえるのが特徴です。
LINEチラシ
「LINEチラシ」は、LINEを利用してチラシ情報を配信できるデジタルチラシサービスです。
ユーザーの属性やLINEの利用状況、生活エリアに基づいた情報を配信できるのはもちろん、顧客のステータスに応じたアプローチも可能です。スマートフォンに最適化された仕様で、見やすく利用しやすいのも大きな魅力でしょう。
LINEポイントAD
「LINEポイントAD」は、友だち追加や動画視聴など特定の条件をクリアしたユーザーに対して「LINEポイント」を付与できるサービスです。貯めたLINEポイントは、スタンプや着せかえの購入に使える「コイン」との交換や「LINE Pay」のコード決済で利用できます。
また、LINE公式アカウントやLINE広告とのクロスターゲティングにも対応しており、より最適なコミュニケーションの実現が可能です。
参考元:LINEポイントAD|LINE for Business
LINE POP Media
「LINE POP Media」は、店内に設置した「LINE Beacon」を通じて、来店ユーザーのLINEのトークリスト最上部に広告掲載ができる広告メニューです。アナログPOPなどの施策をデジタルで代替し、購買直前のユーザーにアプローチをかけることができます。
参考元:LINE POP Media|LINE for Business
LINE for Businessの料金プラン
LINE for Businessを利用する場合は、料金が発生します。
3つの料金プランは次のとおりです。(2023年8月時点)
コミュニケーションプラン | ライトプラン | スタンダードプラン | |
月額固定費 (税別) |
0円 | 5,000円 | 15,000円 |
無料メッセージ通数 (月) |
200通 | 5,000通 | 30,000通 |
追加メッセージ料金 (税別) |
不可 | 不可 | ~3円/通( 追加メッセージの単価は配信数による) |
ただし、LINE for Businessのサービスにアクセスする「LINEビジネスID」の発行やアカウント開設自体は無料です。アカウントの開設から始めてみることをおすすめします。
LINE for Businessの始め方
次に、LINE for Businessの始め方を紹介します。
LINE BusinessのIDを作成する
まず、LINE BusinessのIDの作成から始めます。ここからは、手順を紹介します。
1.LINE for Businessのログインページにアクセスする
初めに、「LINE for Business |ログインページ」にアクセスします。
2.アカウント作成をクリックする
緑色の文字で表示されている「アカウント作成」をクリックします。
3.作成方法をクリックする
LINE Business IDの作成方法を選択してクリックします。
「LINEアカウントで登録」は、LINE個人アカウントと紐づけられ、「メールアドレスで登録」は、LINE個人アカウントと紐づけられません。そのため、現在所持しているLINE個人アカウントと紐づけたい場合は、「LINEアカウントで登録」をクリックします。
また、有料プランを利用するにはLINE個人アカウントとの連携が必須のため、有料プランを使う予定がある人も「LINEアカウントで登録」を選びましょう。
一方、LINE個人アカウントとLINEビジネスアカウントを完全に使い分けたい場合は、「メールアドレスで登録」を選ぶとよいです。
4.メールアドレスを入力する
前の手順で「メールアドレスで登録」を選んだら、メールアドレスの入力が必要です。入力欄にメールアドレスを入力しましょう。ちなみに、Gmailなどのフリーメールアドレスを入力しても構いません。
入力してから、「登録用のリンクを送信」をクリックすることで、記入したメールアドレスあてにLINEからメッセージが届きます。
5.登録画面に進むをクリックする
LINEから届いたメールをクリックして開き、「登録画面に進む」をクリックします。
6.名前とパスワードを入力する
LINE Business ID作成画面に移行したら、登録する名前とパスワードを入力しましょう。
名前は実名でも仮名でも入力可能です。また、名前とパスワードは、LINE公式アカウントの管理画面からいつでも変更できます。
7.登録をクリックする
確認画面が表示されるので、確認をし、問題なければ「登録」をクリックします。これで、LINE Business IDの作成が完了しました。
8.サービスに移動をクリックする
LINE公式アカウントの開設が、「サービス」と表示されます。引き続き、LINE公式アカウントの開設をおこないたい場合は、「サービスに移動」をクリックしましょう。
LINEビジネスアカウント開設方法
次に、LINEビジネスアカウントの開設をおこないます。
1.アカウント開設の申し込みをする
必要情報を入力し、申し込みをしましょう。
入力項目は、「アカウント名」「メールアドレス」「所在国」「会社名」「業種」です。こちらも、あとから変更可能です。
2.申し込み完了後、審査へ
申し込みが完了したら、LINE側で審査に入ります。
3.審査完了の連絡を待つ
審査完了まで、約1〜2週間かかります。不備などがある場合はメールが届くため、確認しておきましょう。
4.審査完了後、ログイン画面からアクセスして設定をする
審査が完了したら、ログイン画面からアクセスして設定をおこないます。
LINE for Businessの活用方法
LINE for Businessは、活用することでマーケティング効果が高まります。
ここでは、主な3つの活用方法を紹介します。
問い合わせページに掲載する
問い合わせフォームを使って問い合わせするのは、ユーザーにとって敷居が高く感じられることも多いかもしれません。LINE for Businessでは、問い合わせページに「LINEのQRコード」や「友達追加」ボタンの設置が可能です。ちょっとした質問があるときに利用できて便利なうえ、企業に対する信頼感も向上します。
顧客にキャンペーンなどのお知らせをする
定期的に注文や依頼をしてくれる顧客に登録してもらうことで、メッセージやキャンペーンのお知らせが簡単に送れます。また、特別な案内などにも活用できます。
問い合わせ時に自動メッセージで対応ができる
営業時間外の問い合わせやよくある問い合わせに、AIが自動で対応することも可能です。メッセージ返信の煩雑化が解消されるメリットがあります。
LINE for Businessの注意点
LINE for Businessを利用する際は、いくつかの点に注意が必要です。
ここでは、主な3つの注意点を挙げて解説します。
顧客による友達登録が必要不可欠
顧客にLINEを通して情報を発信するには、友達登録をしてもらわなくてはいけません。そのため、LINEについて積極的にアピールし、友達登録を促す施策が必要です。
適切なアカウント管理と情報管理をする
友達追加してもらったLINEアカウントや問い合わせ内容などの情報は、大切な顧客情報になります。適切なアカウント管理と情報管理が重要です。複数人でアカウントを管理する場合は、各担当に必要な権限のみを付与するとよいでしょう。
情報流出や漏洩防止の徹底につとめる
LINEビジネスIDに個人アカウントを使用しているケースでは、特に管理を徹底する必要があります。>仕事用とプライベート用の端末を分けるなど、情報流出や漏洩がないよう、防止策を立てておきましょう。
まとめ
LINE for Businessを利用することで、企業や店舗とユーザー間で直接コミュニケーションがとれ、情報発信も気軽にできます。利便性も高く、ユーザー・企業双方にとってのメリットも多いでしょう。さまざまなサービスがあるため、目的別に必要なサービスの選択をおすすめします。
また、運用開始後は、情報の取り扱いなどに注意が必要です。今回の記事を参考にして、ぜひLINE for Businessの導入を検討してみてください。
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