Yahoo!広告のカルーセル広告の活用方法を基礎から解説!

編集部

Yahoo!JAPANのトップ画面やYahoo!ニュースの画面などで、画像をスライドさせるタイプの広告を見たことがあるという人も多いでしょう。それがカルーセル広告です。

カルーセル広告は従来のWEB広告にはないさまざまなメリットがある広告フォーマットとして大きな注目を集めています。そこで今回は、Yahoo!広告におけるカルーセル広告の活用方法や入稿の仕方について詳しく解説します。

Yahoo!広告のカルーセル広告とは?

Yahoo!広告 カルーセル広告とは

Yahoo!広告では、さまざま広告のフォーマットのひとつとしてカルーセル広告を提供しています。カルーセル広告とは、対象となる1つの広告で複数の画像を横並びに表示できるというものです。このカルーセル広告には情報やストーリーをユーザーにより詳細に表示できる、ユーザーの視認性が高まるなどさまざまなメリットがあります。

その一方、表示処理に時間がかかる、スライドの表示方法によってはユーザーに誤った企業イメージを与えてしまうデメリットもあるので注意が必要です。

1.そもそもカルーセル広告とは?

カルーセル(Carousel)は、英語で回転台や回転木馬という意味です。その名のとおり、カルーセル広告は複数の画像が横並びで表示されている広告フォーマットのことです。モバイルでは横にスワイプ、パソコンでは矢印のクリックで、複数の画像がスライド表示されます。Yahoo!広告では2021年7月にYahoo!版のカルーセル広告がリリースされました。入稿するとパソコン版Yahoo!Japanのトップ画面やモバイル版のYahoo!ニューストップ画面などに掲載されます。

2.カルーセル広告のメリット

カルーセル広告のメリットとしてまず挙げられるのは、限られた広告スペースで詳細な情報やストーリーをユーザーに伝えられることです。1枚だけの画像よりも、複数の画像のほうがより商品やサービスの情報が詳細になることはいうまでもありません。商品やサービスの情報を詳細に伝えられることは、同時にブランディング効果が期待できることでもあります。広告スペースという限られた空間で必要な情報が掲載されることで、ユーザーに自社の商品やサービスに関するストーリーを感じさせることができるからです。ブランドとして統一感を感じさせられる広告が作成できるでしょう。

さらに、カルーセル広告は通常の広告よりも視認性が高いのも見逃せないポイントです。カルーセル広告は通常の広告よりも大きいサイズで画面に表示されます。とりわけモバイル画面では、カルーセル広告は横幅いっぱいに表示されるので、多くのユーザーの目に留まるでしょう。

朗報!Yahoo!広告のカルーセル広告は表示サイズが1.5倍に

2022年11月のアップデートにより、Yahoo!広告のカルーセル広告は表示サイズが従来の1.5倍になりました。これにより、さらにユーザーの視認性が高まることが期待されます。実際、Yahoo!広告がおこなった調査ではビューアブルクリック率が約1.8倍になったということです。

3.カルーセル広告のデメリット

一方、カルーセル広告にはいくつかデメリットもあります。まず挙げられるのは、カルーセル広告だとユーザー側で表示速度が遅くなる場合があることです。複数の画像を表示するということは、それだけユーザー側のデバイスにとっては処理に時間がかかるということです。ユーザーのデバイスや通信環境によっては、閲覧にストレスを感じてしまうかもしれません。

また、カルーセル広告によってユーザーと企業との解釈がずれてしまう危険性もあります。すべてのユーザーが最後までスライドを見てくれるとは限らないからです。例えば、最初の画像でインパクトを与えようとする場合などは特に注意が必要です。最初に自社の悪いイメージを与え、最後にイメージを覆そうと思っても、そこまでユーザーが見てくれないかもしれません。その場合、悪いイメージのみが広まってしまうことになります。

Yahoo!広告でのカルーセル広告の使い方

Yahoo!広告 カルーセル広告 使い方

Yahoo!広告におけるカルーセル広告の使い方は、主に2つあります。複数の商品やサービスを同時にユーザーに表示する方法と、1つの商品やサービスをさまざまなポイントから表示する方法です。複数の商品やサービスを表示する場合には、自社の品ぞろえの豊富さをユーザーにアピールできるでしょう。

一方、一つの商品やサービスをさまざまな角度から表示する場合には、より詳細な情報をユーザーにアピールできます。また、カルーセル広告はディスプレイ広告の運用型フォーマットだけでなく、予約型フォーマットでも活用できます。

1.複数の商品・サービスを同時に訴求できる

カルーセル広告では一つの広告枠に複数の商品やサービスの画像を並べることができます。そのため、自社の商品やサービスにおけるバリエーションの豊富さをユーザーにアピールできるでしょう。また、ユーザーにとっても、そうしたラインナップの中から自分の好きなものを見つけることができます。それぞれの画像に別々のリンク先を設定することも可能です。

2.商品・サービスのさまざまなポイントを訴求できる

複数の商品やサービスの画像を表示するのではなく、1つの商品やサービスのさまざまな画像を表示できます。そうすることで、より詳細に商品やサービスの魅力をユーザーに紹介できるでしょう。また、分割した複数の画像を1つの画像のように表示すれば、より大きな画像としてユーザーに表示できます。サービスの場合は手順や使い方などをストーリー仕立てにしてユーザーに紹介することもできます。

3.ディスプレイ広告(予約型)でも掲載可

Yahoo!広告でのカルーセル広告は運用型だけでなく、予約型でも利用できます。そのため、運用型よりも広いサイズの広告フォーマットでカルーセル広告を活用すれば、さらに認知性を高めることができるでしょう。また、予約型の場合は優先的に広告が配信されるのもうれしいポイントです。

Yahoo!広告でのカルーセル広告の入稿仕様

Yahoo!広告 カルーセル広告 入稿仕様

Yahoo!広告でカルーセル広告を入稿する際には、画像の最大表示枚数やテキストの文字数、画像サイズなどいくつかの決まりがあります。バナー広告とは異なる部分が多いので、しっかり確認しておきましょう。それぞれの規定にしたがっていなかった場合、入稿しても広告が掲載されません。あらかじめしっかりチェックすることが大切です。

1.カルーセル画像の最大同時表示枚数について

カルーセル画像の最大同時表示枚数は10枚です。Yahoo!広告のカルーセル広告では、画像とテキストとのセットを「カルーセルカード」と呼びます。入稿規定において、カルーセルカードは1カードにつき、最低2セットから最大10セットで入稿することとなっています。つまり、ひとつの広告につき最低2枚から最大10枚の画像を作成する必要があるわけです。

2.タイトル・説明文

カルーセル広告のタイトルの文字数は20文字以内、説明文は38文字以内です。使用可能な文字種別は全角のひらがな、カタカナ、英数字と半角の英数字です。使用可能なスペースは半角で、その他記号種別は使用可能なものがあらかじめ決まっています。使用できない文字や記号は使わないようにしましょう。

また、カルーセル広告では画像ごとにタイトルや説明文が設定できますが、どの場合でもこの文字数制限が適用されています。条件を満たしていない場合は広告が掲載されないので注意しましょう。

3.画像について

商品やサービスの画像はアスペクト比が1:1でなければなりません。サイズは最小ピクセルサイズが600ピクセル×600ピクセルです。また、ファイルサイズは3MBまでとなっています。フォーマットはJPEG、PNG、GIF89aが使用可能です。画像は掲載箇所によっては自動的にトリミングされる可能性があるため、重要な要素はできるだけ画像の中心付近に配置するようにしておきましょう。

4.ロゴ画像

カルーセル広告を入稿する際に必須となるのがロゴ画像です。ロゴ画像もアスペクト比が1:1である必要があります。規定サイズも画像の規定サイズと同じで、画像サイズは最小ピクセルサイズが600ピクセル×600ピクセル、ファイルサイズは3MBまでです。フォーマットも商品やサービス画像と同じくJPEG、PNG、GIF89aが使用可能となっています。ロゴ画像は画像に枠線が設定されている場合には掲載不可となる可能性があります。入稿前には枠線が設定されていないかどうかをチェックしましょう。

5.リンク先URL

リンク先URLはカルーセルカードのセットごとに設定できます。そのため、2枚の画像のセットであれば、それぞれの画像ごとのリンク先URLが設定できます。リンク先URLは1024文字以内でなければなりません。リンク先URLで使用できる文字は半角の英数記号です。ただし、[]は使用できません。ドットで始まるURLや日本語表記が含まれたURLなどRFC3986に準拠していないURLも登録できないので注意が必要です。その他、トップページ以外のページへのディープリンクは正しく遷移しない可能性があるため、設定しないほうが無難です。

Yahoo!広告でのカルーセル広告の入稿方法(運用型)

Yahoo!広告 カルーセル広告 入稿方法 運用型

それでは、実際にYahoo!広告でカルーセル広告を入稿するにはどうすればよいのかを解説します。今回は、運用型で入稿するものとします。まずはYahoo!広告の管理画面にログインします。次にキャンペーン一覧画面を表示しましょう。このとき、画面左にある「広告タイプ」の欄で「カルーセル(画像)」という項目にチェックをすると、カルーセルに対応した商品に絞り込むことができます。

Yahoo!広告 カルーセル広告 設定方法

キャンペーンを選択したら、次は「広告グループ・アスペクト比」の欄にある「カルーセル広告」をチェックして広告グループを選択します。

Yahoo!広告 カルーセル広告 設定方法

そうして「広告作成」ボタンをクリックしましょう。そうすると「カルーセル広告を追加」という画面が表示されます。

Yahoo!広告 カルーセル広告 設定方法

この画面上では、カルーセル広告の基本情報を入力しなければなりません。必ず入力しなければならない項目は5つあります。まずは「広告名」です。広告名は画像メディア名が自動的に設定されます。広告追加後に変更することもできます。次に、「配信設定」です。この項目はあらかじめオンになっています。配信可能な広告が1つしかない場合にはオフにできないので注意が必要です。

3つ目の項目は「主体者表記」です。会社名やブランド名、商品名、サービス名などを入力しましょう。注意するべきポイントは、ここに入力できるのは商標登録されている名称のみということです。また、20文字以内でなければなりません。4つ目の項目は「最終リンク先URL」です。最終リンク先URLはロゴ画像がクリックされた際に遷移するURLを入力しましょう。文字数制限は1024文字です。画面下部にある「URLをテストする」というボタンをクリックすると、「最終リンク先URL」からリンク先に正しく遷移するかどうかや、遷移先が一致しているかどうかが事前にチェックされます。不安な人はクリックして確認しておきましょう。

最後の項目は「リンク先の状態」です。最終リンク先URLがクリックされた際のサイトの状態について、「完成/公開済み」か「後日更新/公開予定」のいずれかをチェックします。「後日更新/公開予定」をチェックした場合には、「更新/公開日時」を入力する必要があります。

これらの項目を入力したら、次はカルーセルカードを追加します。画面上部にある「画像」をクリックし、必要な情報を入力しましょう。必須項目は「タイトル」と「最終リンク先URL」です。「タイトル」は広告が掲載された際に表示される広告の見出しです。18文字以内でなければなりません。

Yahoo!広告 カルーセル広告 設定方法

これらの入力が終わったら「広告を追加」ボタンをクリックしましょう。すると、追加した広告のサムネイルが画面に表示されます。表示されたら「作成」のボタンをクリックしましょう。

そうするとカルーセル広告が作成され、広告一覧に表示されます。審査は「広告を追加」ボタンのクリックで自動的に始まります。つまり、入稿したということです。審査に通過すると、Yahoo!JAPANのトップ画面やYahoo!ニュースの画面上に広告が掲載されます。

画像参照元:Yahoo!広告ヘルプ 広告を作成する(カルーセル広告)

Yahoo!広告でのカルーセル広告の注意点

Yahoo!広告 カルーセル広告 注意点

Yahoo!広告でカルーセル広告を入稿する際には、いくつか気をつけるべきポイントがあります。まず、Yahoo!広告のカルーセル広告は、Yahoo!の検索画面では表示されないことをあらかじめ把握しておくべきです。

また、作成した広告はカルーセルカードごとに審査されます。どれかひとつでも規定に反していた場合は掲載されません。入力した画像が自動でトリミングされることがあることも想定しておくべきでしょう。さらに、広告で表示される画像の順番は入稿順です。これらについて、それぞれ詳しく解説します。

1.掲載面が限定される

Yahoo!広告のカルーセル広告が掲載される画面はYahoo!JAPANのトップ画面とYahoo!ニュースの画面上のみとなっています。Yahoo!のなかでも比較的閲覧数の多い画面に表示されるようにはなっているものの、検索結果画面には掲載されません。検索結果に表示されることを想定して広告を作成すると、期待した効果が得られない可能性があります。今後どのように展開されるかは未知数ですが、どのYahoo!のページでも掲載されるわけではない、ということは認識しておくべきでしょう。

2.カルーセルカードはすべて審査される

Yahoo!広告のカルーセル広告では、すべての入稿した広告が審査されます。この審査の対象はカルーセルカードごとです。仮に10枚の画像を表示する広告を入稿したとすると、10のカルーセルカードを入稿したことになるので、10回審査があります。その場合、どれかひとつのカルーセルカードのたった1枚の画像が規定に反していただけで、入稿した広告そのものが配信されません。入稿前に正しく入稿規定を満たしているかどうかを確認するのはもちろんのこと、入稿後も審査状況や広告掲載の有無をしっかりチェックすることが大切です。

3.画像が自動トリミングされることもある

Yahoo!広告のカルーセル広告では、レスポンシブ広告と同じように掲載面によって画像が自動的にトリミングされるケースがあります。そのため、画面全体を使って商品を撮影しない、商品やサービスの重要な要素となるポイントが画面の端にあるような構図にしない、といったことが大切です。トリミングされる可能性があるのは、上下左右それぞれ最大15%です。撮影する際にはその分の余裕を持った構図を心がけましょう。

4.入稿時の順番で画像が表示される

カルーセル広告では画像が順番に表示されますが、その順番は入稿した順番となります。そのため、広告をストーリー仕立てにしたい場合や、複数の画像を1枚のように表示したい場合などは、カルーセルカードの入稿順序に気をつけなければなりません。適当な順序で入稿した場合には、その適当な順序のまま画像が表示されてしまいます。入稿後に順番の変更はできません。画像表示の順番に何らかの意味がある場合には、入稿の順序をしっかり確認しておくようにしましょう。

Yahoo!カルーセル広告で効果を上げよう!

Yahoo!広告 カルーセル広告

Yahoo!カルーセル広告を上手に活用することで、これまでよりも詳細に商品の情報をユーザーに伝えたり、自社のサービスや自社の商品のラインナップをストーリー仕立てにしてアピールができます。カードを作成すれば誰でも入稿できるので、より効果の高い広告フォーマットを求めている人は一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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